ハンティング

水曜から今日まで展示会で、基本的にずっと会場にいたのだけど、初日。
S崎さんが、何やら外国人の来場者=お客さんと話していたので、スゲエなあ、と思いつつ、対応が終わった後に

「凄いですね。どんな話してたんですか」
「いやー、あれヘッドハンターだったー。日本語で話してて色々説明した後に、名刺交換したら、どうみてもエージェント会社の名刺でさー。フザけんなって感じ」

へえー。と思ってたら、その夕方。コンパニオンのお姉ちゃんが
「あのー、こちらの方が社長さんに会いたいそうなんですけどー」
「え?社長? 社長、出張でおらんがな。しょーがないなー、K井さんでも呼ぶか」
ということでK井さん、K井さん、なんか社長に会いたいみたいなんスけど。


ということで、引き合わせると、何やら英語で話しとる。社長に会いたいお客さんは、最初は日本人かと思ったが、恐らく南の方の血が入ったアジア系の人。
で、対応が終わった後に、
「で、何だったんスか?」
「人材紹介会社やー。要するにウチに人を紹介したいと。うざいなあ。とりあえずHRのシニアマネージャーを紹介する言うたったわ」
「あー、なるほど、実は今朝もS崎さんがかくかくしかじか。。。」
「何、S崎んトコに来たの?アイツ、何て言うたんやろ」
「いやー、全然相手にしてない感じでしたけど」
「ここら辺あるいとる外人はそんなんばっかやで。客じゃなくてヘッドハンターばっかしや」
「なるほどー」


もっとも、これって厳密には「ヘッド」ハンターではないと思うんだけどな。ただのエージェントってことけ。


で、本日最終日。そこそこお客さんは多くて、それなりに忙しいが、時々エアポケットに入ったように人が減る。
そんな中、背後にうろつく白人1名。
イヤーな予感。しかしウチのエリア内にいる以上、無視もできずに会釈でやり過ごそうとしたら、
「アノー、スミマセン」
キター。。。。


仕方なく対応。
ぜんぜん流暢ではない日本語ながら、まあ会話は普通に可能。
で、対応しながら、ちょっと視線を外すと、K井さんとT坂さんがこっち見てニヤニヤしてる。あー、もう、なんだかなー。
最後に名刺交換したが、案の定、エージェント会社の名刺。


終わった後、
「だから外国人はみんなヘッドハンターやって言ったやん」
「いや、判ってたんですけど、そんなん、向こうから声掛けられたら無視はできないでしょ」
「名刺交換までしてたやん」
「仕方ないじゃないですか!」
「でも凄いなあ、N山ちゃん。こないだまで無職やったのに、無事社会復帰した上、ヘッドハンターにまで声かけられて。よかったやん」
「そんなん、ワケワカラン人材会社の名簿に名前が載っただけじゃないですか」
「いやー、判らんでー。凄い条件でオファーが来るかもしれん」


そんなん、ありえねえっつーの。
いいトコ、俺宛にどうでもいい電話が増えるだけで。



ところで、本日終了後。K井さんは、コンパニオンのお姉さんとサッサと消えて行ってしまった。
いつもながら、アレは凄いの一言に尽きる。つーか、尊敬する。マジで。