音楽の聴き方

もう何年も部屋でじっくりCDを聴くということがないような気がする。
学生時代は本当に部屋でじっくり聴いていたと思うんだけども、最近は完全に「ながら」状態。
俺はこれを憂うべき状況だとは思わないが、ならばこれが正しいのかと聞かれれば、まあまあだと答えざるを得ないのは大いに不本意だ。
というのは半分冗談で半分まじめな話。


とかなんとかいいつつも、俺が生活にウォークマンを導入したのは、中学生の頃で、これは俺の年としては恐らく相当に早い時期だったと思う。
それ以来、基本的に携帯用プレイヤーを使わなかった時期というのはごく僅か。(なので、ファッション感覚でiPodなんぞをいじってるガキを見ると、ちょっとムカつく)
当然、外で歩きながら使うわけだが、部屋でじっと聴くという聴き方を除けば、歩きながら聴くというのは音楽を聴くのに一番適した聴き方ではないだろうか。


下に挙げる(ヘンな日本語)アルバムについても、部屋でながら状態で聴いた時にはピンと来なかったものが、外で歩きながら聴いていると、それまで聴こえていなかった部分が驚くほどあった事に気づかされる。
つまり、歩きながらも手や足をビートに乗っけて聴くということは、とても大事なことなんですな。特にロックンロールの場合は。




"VOLTA" Bjork

ROのレビューにもあったが、帰って来たPunkなBjork
ハイパーポップ路線からはどんどん外れているが、それもまた良し。
これならライブ観てみたいなあ。


"The Boy with No Name" Travis

もしかするとイギリスで一番綺麗なメロディを奏でるバンドじゃないか、と思うんだけど、突き抜けが無いせいか、どうも地味なんだよな。Travisは。
まあ、派手に売れまくる必要はないけれど。(本人達はそうじゃないだろうがw)


"It Won't Be Soon Before Long" Maroon 5

時間がかかったとはいえ、結果的にMaroon 5の1stがバカ売れした理由は、判りやすくてポップなメロと、黒っぽいリズムの絶妙なミックスだと思うんだが、この2枚目は相当に黒い方に振れた印象。アメリカの音だよな。きっとこれも売れるんだろう。前作が、休みの日の朝のカフェでBGM感覚だとすると、今回は完全に街歩き用w


"Plastic Ono Band" John Lennon

これは新しく買ったんじゃなくて、ディスクに落としておきたかったんで借りただけ。
恐らく人生で聴いた回数は10回くらいだと思うが、極北ロック私小説って感じ。
Paulの場合、ソロとWingsのキャリアで最高傑作を挙げると結構選ぶのは大変だと思うけど、Johnに関しては絶対にこの1枚。
それにしても「ジョンの魂」っていう邦題は、あまりにもそのまんますぎて、かなりビミョー。


"ALL!!!!!!" 100s

完全にバンドサウンドですね。
"金字塔"とか"ERA"みたいな脳味噌ブッ飛びポップ路線を期待すると肩透かしだけども、恐らく今後も100sはこういう方向に進んで行くんだろう。
一時期は日産のCMにも出たりして、どんどんメジャー路線に走ると思ってたんだけど、そっちにも振れず。
まあ、中村くんも楽しそうにやってるし、これはこれでいいんじゃないか。やっぱり才能のキラメキは随所に。
ラストの「もしこのまま」は泣かせる。


"Tanz Walzer" くるり

日本のポップミュージック界が世界に誇るもう1人の天才率いるバンドだが、なんつーか、ウィーン録音らしいがストリングス系よりも、矢野顕子感が強くなっていることに驚き。
"ハム食べたい"とか、そのまんまだし。
悪くはないんだけどなあ。こっちの方にいっちゃうのはなあ。
"World Is Mine"は100万枚売れてもおかしくない作品だったと思うけど、これで100万売るのは絶対無理だよな。
いや別に100万も売れなくてもいいや、と考えてるんだろうけど、俺としてはくるりが100万枚売れる世の中になって欲しいなあ、と思ってるクチなので。