CAMPIONE DEL MUNDO

いやなんというか、延長後半に入った辺りから、これでPKになると嫌だなあと思っていたのだけども、通算116分=残り4分、この試合ここまで仕事が出来ていなかったIniestaが見事に決めた。
ゴールキックから綺麗に繋いで、Cescがラストパスを出す。
裏で受けるIniestaはトラップ完璧。シュート完璧。
お前はイエロー貰ってないし、ここでは(なんといっても残り4分)それやってもいいぞというシャツ脱ぎ振り回し。
アンダーシャツにはなにやらメッセージが。後で知ったが、"DANI JARQUE SIEMPRE CON NOSOTROS"(ダニ・ハルケ、いつも一緒だ)と書かれていたらしい。うう、泣ける。


それにしてもまんまと成功しかけたNetherlands。とにかく試合を壊してSpainを止める。ほとんどのフィールドプレイヤーがイエローを食らった。延長に入ってから流石に2枚目の選手が出て、あれで苦しくなったが、それまで退場がいなかったのが不思議とさえいえる。
試合を止めて壊して、攻撃はRobbenよろしく、という作戦。
実際、2回ほどあった決定機をRobbenが決めていれば、Netherlandsが90分で試合を決めていた可能性はあったと見る。


その決定機を止めたCasillasはいまや名実ともに世界一のGKになった。Iniestaのゴール直後に泣いていたので、泣くのがちょっと早すぎだろう、と思ったけど。
Barcelona勢を中心とした世界一の中盤(今日もIniesta、Pedro、Xavi、Busquets、Puyol、Piqueの6人衆 + Villaがスタメン)がクローズアップされるSpainではあるが、Casillasというもう1人の世界一がいなければ優勝はなかったかもしれない。世界一の中盤と世界一のGK。


これまで散々書いてきたが、今日のNetherlandsはクソみたいなサッカーの集大成だった。Interのは違う。あれはあれで一芸だ。しかし今日のは世界最大級のbig shit。 THE REAL BIG SHIT!!!
いったい、いつからNetherlandsはこんなチームになってしまったんだ?!


ペースを崩したSpainには、それでも3-0くらいでスカッと勝って欲しかったが、やはりこのチームのピークは2年前だったのではないかと。それでも最後には勝つあたりは、サッカーの神様も良いサッカーをするチームを見捨てていなかったのだなあ。


最後にWORLD CUPを受け取るために、選手がスタンドに上る時、今日はアウェイの黒いシャツだったのだけど、ホームの赤いシャツに着替えてて、そのシャツには既に★が1つ。準備してたんだ。嬉しそうにTVカメラに向かって自分のシャツの★を指差す選手達。
そして、CasillasがCupを天に掲げて大団円。
アフリカの地で、8ヶ国目の世界チャンピオン、誕生。(考えてみればスペインはアフリカ大陸に最も近いところにある参加国だ)
祝祭の終わり。


そして、物語はまた4年後に向けて動き出す。



PS
大会MVPにはUruguayの英雄、Diego Forlanが選ばれた。全く依存ナシ。俺が票を入れるとしてもForlanだ。Mとは「流石にファイナリストじゃないと難しいんじゃないかなあ」とは話していたけれど、Spainに傑出して活躍した選手がいなかったのも幸いした。強いて言えばVillaか。ただ、チームを引っ張ったという意味でも、どえらいゴールが多かったという意味でもForlanの選出は必然。