三国志

なんとなく気持ちを盛り上げるために、「三国志」を読み返してるんだけど、なかなか進まず。全八巻のうち二巻を終えただけ。


言い訳ではないが、イマイチ、乗ってこない。初めて読んだのは20年近く前で、その時は夜も寝ないで読んで、さらに授業中も読んでたくらい、一気にのめりこんだんだけど。


ただ、今読んで気づいたんだけど、三国志吉川英治って、意識して書いてるんだろうけど異様に原典に似た文体というか、日本人が漢文を訳すとこうなりますよ的な文体になってるな。
人物描写もめちゃくちゃ単純で、どうにかしろよ、って感じなんだが。
(かなり畏れ多いな。俺。)


だってさあ。


時は真夏である。
満山、蝉の声だった。岩間岩間に松が多い。やがて嘯松寺の塔が仰がれた。
「おやじ。どこへ行く」
中軍の門ではさすがに咎められた。陳大夫は、羊を指さしていった。
「韓将軍へ、献上に来たのです」
「村の者か、おまえは」
「いいや、徐州の者だよ」
「なに、徐州から来たと」
「陳珪という老爺が、羊をたずさえて訪ねてきたと、将軍に取り次いでもらいたい」
陳珪と聞いて、門衛の武将は驚いた。


なんか、原文そのままです。って感じじゃね?
(むちゃくちゃ畏れ多いな。俺。)