張飛のはこ

現時点での今回の旅での最大のハッケンは、「張飛の矛」である。
なにがなんだかワケわかるのは俺だけなんだけど。


西安の博物館(さすがに、殷とか周のものもゴロゴロある)で見学中、むかしの矛をハッケン。おお、矛ってあの、張飛が持ってた矛じゃないか!
で、英語訳が並んで掲示されてたんで、それを見ると、"Spear"。
この瞬間、まさに目からウロコが落ちた。
矛って、槍のことやったんか。。。。


どういうことかというと、今から遡ること約25年。親から三国志(もちろん、吉川版じゃなくて、子供用のヤツ)を読まされていたイタイケな男の子は、「関羽の大青龍刀」というと、はっきりとは判らないながら、
「なんとなく大きな刀で、刃がスゴイんだな!なんつっても龍やぞ!」
と想像した。
まあ、これはいいんだけど、「張飛の矛」。
「矛」には「ほこ」とカナがうってあったのだけど、
「ほこ? ほこ。ううむ。」
ここで、イタイケな男の子は
「はこ、やな。棒の先っちょに大きな四角の箱型の鉄のカタマリを付けて、張飛はそれで敵を殴ったんだ。うーん。痛そう。さすがに野蛮な張飛。」
と大胆な方面に想像力を展開させ、それ以来、俺の中での張飛は、棒の先に鉄のカタマリを付けてそれを振り回す豪傑になってしまったのであった。

もちろん、中学だか高校だかの漢文の授業で、「矛盾」の話をやったときも、俺の中では、「おお、張飛の矛だ」としか考えられておらず、25年の長きにわたって、俺の中では完結していた話なんだが、まさかこんな所で真実を知ってしまうとは。。。


いや、旅はほんとうに色んなことを教えてくれる。


しかしこれで、もしも大青龍刀がまったく想像外の形だったら、ダブルショックやな。
怖くてググる気にもならんわ。