メトロ考

gowest_lookeast2005-10-03

そもそもつい何ヶ月か前まで存在さえ知らなかったのだけど、ルーマニアウクライナの間にはモルドバという国がある。ここを通るにはビザが必要。
(後で知ったのだけど、モルドバをよけてルーマニアからウクライナに直接入る電車があった)

ということで、朝から在ブカレストモルドバ領事館へ。
地図を見ながら判らなくなったんで、道端に立ってたポリスに尋ねたら、目の前の建物を指差された。領事館の前に立っている警護のポリスに尋ねたのだ。アホなのか。俺は。


用紙に記入して、15:00にピックアップということで、いったん街に出る。
昨日の大荒れの雨の後、今朝は多少雲が残ってたのだけど、昼前から晴天になった。


ヒマだし、チェウシェスクが作った宮殿に行く。
これは入場に20レイ,カメラ持ち込みに30レイも取られる(1レイ=\37くらい)のだけど、一見の価値あり。
つうか、建物だけなら、ヴェルサイユ宮殿とかシェーンブルン宮殿よりも確実にデカい。
大理石の塊みたいなもんで、ガラス窓と思ってたら、ガイドが「全部クリスタル」というので倒れそうになる。壁紙はシルクに金糸で柄を入れてあるし、カーテンも金銀で刺繍。
俺が独裁者になってもこんなん、するんかな。いや、独裁者になったらこうなるんだろうな。


ただ、ツアーの途中の休憩時間に、トイレはあっちと言われたんで、どんなにスゴイトイレやねん! と思って真っ先に入ったら、それは普通のトイレだった。
「トイレは普通だね」と後から来た外国人に言ったら、ちょっとウケた。
そういう積もりじゃなかったんだけど。。。



ぶらぶらして、またメトロでパスポートの引き取り。無事にゲット。


さて、このメトロなんだが、ブカレストのメトロはめちゃくちゃ不親切!
普通、改札あたりには路線図の1つもあって当然だと思うんだが、まずそれがない。
そんでホームにも駅名表示が少ない。ホームに1つか2つしかない。ということはどういうことかというと、地下鉄に乗ってて駅に着いた時、いまドコの駅にいるのかが判らんのだ。おかげで旅行者としては、あらかじめ駅の数を数えておいて「4つめで降りる。4つめで降りる」「今2つめ。次の次。」と念じながら乗らねばならんのだ。
いやアナウンスはしてるっぽいんだけど、そんなん聞き取れんし。
NYなんか、これでもか、ってくらいホームに駅名が書いてあるけどな。


だいたい、これは旅行者に限った話じゃなくて、地元民も困ってると思うぞ。
乗ってる電車がホームに着いた時に、ハッと気がついて、今ドコの駅?? って判んないんだもん。
それに、駅名だけじゃなくて、インストラクションが少ないのは間違いなくて、俺は3日のブカレスト滞在中にメトロのホームに立ってた時に、3回ほど何かを尋ねられた。ルーマニア人に。
物乞いとかそういう類じゃなくて、あれは間違いなく行き先とか方向を俺に聞いてきた。
あれはやっぱりルーマニア人も判らなくなるのだ。
つうか、そんなん俺に聞くなよ。どう見ても東洋人じゃん!
という気もするんだけど。


それからもう1つ、ブカレストの地下鉄でミステリアスなことがあった。
ホームにデジタル時計があって、現在時間とは交互に表示される時間があって、これは最初なんだかよく判らなかったのだけど、3:15とか、7:20みたいなのがカウントアップされていくのね。5秒毎に。


で、ハッと気が付いたのだけど、これ、前の電車が出てからの時間を表示してたのだ!!!


次の電車が来るまでの時間じゃなくて、前の電車が出てからの時間!
なるほど、一応これを見て「ああ、行ったばかりなんでしばらく来ないな」「8:20なんでそろそろ次が来そう」と考えることはできるんだけどさ。
ただ、前の電車が出てからの時間って、次のが来る時間とは、基本的に全く関係ない問題じゃねえか?それって。


そう考えると、日本の地下鉄って偉大だよな。
そもそも世界広しといえども、地下鉄に時刻表があるのは日本くらいだと思うぞ。(しかも時間通りに走る。ありゃ外国人が見ると奇跡か冗談だ)
あの、シンガポールでさえ時刻表はないし。