いんつぉ

さて。硬座(いんつぉ)初体験である。
10年以上前に初めて中国に来たときは軟臥(るぁんうぉ)に乗って、去年のシルクロード横断ではひたすら硬臥(いんうぉ)に乗って、結論としては俺は硬臥はぜんぜんおっけーなんだが、硬座については、かなりキツいという話しか聞いたことがなくて。


夕方、チンタラとメシ食ってから、駅へ。待合室はもう開いてると思ってたが、既に乗車まで始まってて待ってた人々はほとんど乗ったらしい。これは出遅れ。荷物置く場所を確保できるかしらん??と一瞬不安になりながら、車両に乗り込んで指定の席まで行くと、まだ荷棚にはスペースがあってホッとする。
荷物を大量に持ち込むところに当たったりすると、大変なんだよな。


座席は、新幹線みたいな3-2のシート。まあ、中国は恐らく標準軌だろうから、新幹線と同じと思えばそれはそれでいいんだけども、対面ボックス型なんで、足が伸ばせない。せめて通路側の席なら通路に出せるんだけど、俺は2の窓側。リクライニングはナシで、ほぼ垂直。クッションは多少は効いてるんで、「硬」座という感じでもないが。


座れない客は通路まであふれて立ってる。これ、昆明まで立ちっぱなのか?まあ、動き始めたら座り込むんだろう。と思ってたが、意外な事に、通路に座り込む中国人は皆無。助け合いで詰めて、ちょこっと座らせて貰うか、あとは立ち。ただ、立ち客のほとんどは日付が変わる前に途中の駅で降りて行ったけど。


電車は定刻発。さあ、どうなるかと思ったが、けっこう眠れた。窓側というのが幸いして、窓にもたれかかるか、各ボックスには固定の小さなテーブルが窓側から出てるんで、それに突っ伏して寝た。たぶん、2時間以上は寝てると思う。これは俺にとっては驚異的。


座席が狭いのと、足を伸ばせないのがツラいと言えばツラいんだが、横断旅行でのあの悪夢のようだった、クエッタからイラン国境のタフタンまでの難民夜行バスに較べると、エアコンも効いてるし、砂埃もないし、うるさくないし、ゲロ吐くガキもいないし(俺のボックスの対面は中学生くらいの女の子2人♪ ロリ魂に着火気味)、この環境なら24時間くらいまでならイケるんじゃなかろうか。さすがにそれを超えるとカンベンして欲しいし、そうじゃなくても硬臥が取れるなら迷わずそっちにするけど。



P.S.
それから、4人ボックスだった訳だが、一晩乗ってると、学生時代に初めての東京で、ディズニーランドに遊びに来た時の事を思い出した。あの時は4人でボックスを占領して、一晩中ナポレオンしながら、ほぼ24時間かけて福岡から東京に辿り着いた。
今考えると、あの時のおバカな旅が少なからず影響しているのは間違いないだろう。
あー、それにしてもナポレオンやりたくなってきたな。。。