I feel like new born baby.(Day 15)

gowest_lookeast2006-10-05

8:30、パルヤン発。エマニエルは、今日はサガに泊ってシャワーを浴びれると思っていたらしいが、そんな訳はない。何のためにグンジョックが昨日出発して時間を稼いだと思ってるんだ。今日の目標はティンリーか、最悪でもニャラムに決まってるじゃないか。



この日、走ってて気がついた。
往路ではまったくそんな事はなかったんだが、時折越える、小さな川・流れ(50cm幅くらいから2〜3m幅まである)が所々、凍っている。
確実に寒くなってるんだ、と実感。


もう1つ。
木がないのだ。
そうだ、そういえば、ずううっと木が生えてないのだ。
極端な高度のせいなのか、土壌のせいなのか、天気のせいなのか、とにかく木が生えてないのだ。
ネパールあたりの山々は本当に緑に溢れているのに、チベットの山は基本的に土色で、あっても草や芝が所々に生えてるだけなんだ。



サガでメシ食って(ついでに懐中電灯も買った。10元。ダイソー並に安くて驚いた)、リスタートして1時間30分経過。
サガから先は、往路と同じ悪路なんだけれども、走行時に突然、異常な揺れ。グンジョックはハンドル取られた様子。思わず日本語で「脱輪だあ!」と声を上げた直後に、左窓からはホイールが外れて転がっていくのが見えた。


グンジョックは、どうにか路肩に落ちずに体勢を立て直して車を停めて、しばしボーゼン。
気を取り直して、300m以上は先に転がったホイールを拾いに行く。


しかし、タイヤのパンクくらいは、普通に経験あるが、脱輪というのは俺のこれまでの旅の中でも経験ナシ。
脱輪部分を見ると、カバー、泥除けも破損。ホイールを固定するボルトは6本のうち、1本が捩じ切れ、1本もぐらぐら。ナットは当然跡形もなく外れてる。皆で後方の砂利道を探したが、1個だけ発見。そもそも残りは何キロも前に落ちてても不思議ではないし、あの砂利道でエマニエルが1個見つけただけでも大したもの。
ぐらつくボルトは、小石を挟んででテキトーに(ホントにテキトー。すぐに砕けそうな小石だ)固定して、残り3本のホイールから1個ずつナットを抜いて、ホイールを嵌め直すまで1時間強。17:00にリスタート。


脱輪した左のリアは、往路でもパンクしててなんだか気色悪いし、悪路はまだまだ続くし、あるいは一番近い筈のサガまで戻るのか、と思いきや、グンジョックは前進。


その後もひたすら悪路を走って、20:00くらいに、やっとティンリー、ニャラムとの分岐に着いた。ここからは多少マシな道になるはず。
ここでセベリーンが、しれっと、「ニャラムまであとどのくらい?」とか言うので、こっちもしれっと、「あと2時間くらいだろうから、22:00だな」と返す。くそ。こんな時間で真っ暗になって、行き先は遠回りのニャラムかよ。


はたして、21:50、やああっとニャラム着。グンジョック、よくやった、お前はエラい。


執拗に部屋を探すエマニエルに、「さっさと決めようぜ。メシもシャワーもあるんだし」ってことで、30元の宿に。
とにかく、とにかく、シャワーだ。シャワー。シャワー屋。
シャンプーしても、1回目は全然泡が立たず(当然、激しい脱毛)、2回目でようやく泡が立った。最後のシャワーがツァンダだから、5日ぶりだ。しかもカイラスのコルラで、少なからず汗かいて、脂も出てるし、当然だ。
ともかく、気持ちよかった。さっぱりした。


で、宿に戻ると、エマニエルが、
「俺達は2泊するんで、ツインの部屋が欲しいんだけど、宿の女の子が判ってくれないんだ。どうして彼女らは理解しようとしないんだろう」
って、オマエなあ。彼女らも理解したいに決まってるじゃないか。オマエが英語だけでコミュニケーションしようすることの方が問題なんだよ。


もう面倒見てられんわ、と思い、俺はメシ食いに出る。牛肉面食ってると、しばらくしてエマニエルとセベリーンがやってきて、どうにか部屋取れたとのこと。
俺は明朝7:00出発だし、ってことで、アドレス交換してお別れを言う。クリスの時と同様に、けっこうツラい。