スーパーメッシ!

gowest_lookeast2008-08-19

8:15にMっちが部屋にやってきた。ようよう久しぶり、ってな感じで軽くメシ食いながら情報交換。奴は昨夜の女子サッカー準決勝アメリカ戦に行って、チケットは定価で買えたものの試合には負けて、3決に回ることになった。これも行くと。
昨日の俺らの経験と照らし合わせると、ハコのデカさがそのままダフ屋価格にリンクしているような感じ。いくらなんでも女子サッカーで5万のスタジアムを埋めるのは容易ではないし、3千の球場なら日本人の需要に遠く届かなかったんであろうと。
メシ(2人は麺。俺は粽子)の後、タクで首都体育館へ。


今日の女子バレー準々決勝は4試合だが、午前2試合、夜2試合。午前と夜は別々のチケットだが、1枚で2試合は見られるという意味ではお買い得。元々、見るなら午前の試合だと考えていて、日本が午前に回っても、中国も午前だと入手は厳しいと考えていたが、中国は夜の試合でvsロシア戦。加えて郎平率いるアメリカも夜に回ってvsイタリー戦。どう考えても夜の方がビッグカード。おかげで、午前の試合は人気なさそう。夜の試合はプラチナ化しそう。



第1試合のキューバvsセルビアは9:30開始のところ、9:40到着。ダフ屋は少ないが、買い手の数も少ない。公安はいるし車も停まってるが、どうともなくマジックでカンペ作って掲げると、すかさずダフ屋が寄ってくる。都合よく3連番を持ってる奴がいて、定価100元x3枚を600元でということで口頭でまとまったので、すぐそばにあったケンタに入って受け渡しと思ってたら売り手のダフ屋がビビってて、タクに乗って流してる中で取引、みたいなことを言い出してそれは面倒くさいので、そこのケンタでええやんと言ってどうにか納得させて、ケンタに入ってトイレを探すが、これがトイレ無し。しかたなく、隣のビルのフロアの奥の人気の無いところに移動。Mっちを見張りに立たせて、コソコソと受け渡し。しかし、こんなに慎重に取引するのも初めてなんですけど。MっちもTちゃんもこっちが言わないとガードに来ないので、ちょっとあれはどうなんだ。


とにかくこれでバレーが見られる。ということは木村沙織が見られる。うう。
中に入ると、ふるーい雰囲気の体育館。とはいえリニューアルしてるので、エアコンは効いてるけど。既に1セット目は終わってて第2セット途中。第1セットはキューバが先取だが26-24。おお、意外と接戦じゃないか。とりあえずセルビア、頑張れよ。と思いながら見ていたが、2セット目以降は自力の差が出てあっさりとストレートでキューバ勝利。
応援を見てると、3-0で終わって欲しくないからか、なんとなくセルビア贔屓の感もあったけれど、基本的にニュートラル。というか、どっちが勝っても適当に盛り上がる中国人。
試合の合間を縫ってスクリーンには"Let's Do the Mexican wave"という文字が出て、場内でのウェーブを煽っていたが、あれはどうなんだ。。。


第2試合の前にトイレに。
コトを済ませた後、ちゃんと手を洗う。手洗いは自動感知で水がでる蛇口。俺が普通に手を洗っていると、隣で洗おうとしている爺さんが水の出し方が判らずに、洗面台の栓をするつまみをしきりに動かしている。そりゃ水は出ねえっつうの。ヘコヘコと栓が上下するだけで。
しょうがねえなあ、と思い、「こうするんだ」と横から手をだして水を出してやると、「おお出るじゃないか」と爺さんは手を出すんだが、今度は蛇口に近づけすぎで反応しない。「いやだから、ここらへんなんだよ」と何度も手を出すんだが、全く理解できてなくて。ああ、中国の田舎モンって感じ。俺が手を離したすきに僅かに出残った水で、どうにか洗っていたが、席に戻って2人に報告したらバカウケ。


さて、第2試合で日本登場。相手は金メダル候補のブラジルということで、元々勝ち目は薄いと考えていた試合だったけど。
話にならん。サーブレシーブをきっちり竹下に返して、そこからスピードでブロックを振るという大前提が、レシーブが全然返らず。1セット中盤で6本くらい連続でサービスだけで崩されて、ああこりゃもうダメだ。木村沙織だけならいざ知らず、リベロの佐野の所まで崩されるなんて、もう何がなんだか。
向こうの方がレシーブは出来ていたし、何よりも、多少レシーブ&トスが乱れてもパワーで撃ち込んでくるスパイクに為す術なし。


バレーボーラーTちゃんの、「勝てる見込みは薄いと思ってたけど、1セットくらいは取って見せ場作って欲しいんだけど」という希望はむなしく砕け散り。1時間くらいであっという間のストレート負け。身体に巻いた、日の丸がむなしい。


とかいいつつ、気を取り直して、昼メシ。3人揃ったので、かおやかおや。
西の端にある首都体育館からタクを飛ばして、東の端にある大薫の本店に行ったら、1時間待ちと言われたので、再度タクで東四十条の店に。待たずに入りました。
大薫は初めてだったけど、うまい。うますぎる。クリスピーな食感で俺は全聚徳の脂っこいのよりも、こっちの方が好きかも。


遅い昼メシでバカ話しながらも、この後の作戦会議。
食い終わった時点で16:00とか。サッカー準決勝アルゼンチンvsブラジルは21:00キックオフ。
Mっちはヤフオクで調達してきたチケット持ってるが、俺らは持ってないので現地調達することを考えると、一旦ホテルに戻ってまったりするには微妙な時間帯。
工人体育場はすぐそこだし、とりあえず行ってみるか?ということに。


ということで15分くらい歩いて行ってみると、おるわおるわ。ダフ屋の大群。これだけ売り手がいれば、楽勝で調達できるんじゃね?
俺の予算は、このカードなら1000元と考えていた。ヤフオクだと\20,000は下らないチケットだったし。
ということで、もそもそと当たっていると、普通に1000元。中には2000元とか夢見てる奴もいるけど、これだけ売りが多い状態で、それは無理だろう。買い手もそこそこはいるけれど、多分1:10とかそんな感じ。


これはー。待てば待つだけ下がるぜ。
どうする?


って、俺は待って粘るのはいいんだけども、一旦ホテルに戻って今着ている日の丸Tシャツを"Messi 18"レプリカに着替えたいんだけど。。。
ということで、2人を現場に残してその間はチケットを探して貰い、俺はホテルに戻って着替えてから19:30に門のそばで集合ということに。
その間の交渉は全面的にTちゃんに依頼。Mっちの携帯を借りて、何かあれば連絡貰うことにして、800元なら買っちゃっていいよ。ということで。


19:30まではちょっち時間があったので、三里屯のOriginalsショップに。店員が着ていた水色のBeijingシャツがめちゃ欲しかったが、品切れとのことで、黒を買ってしまった。ここで早くも電話あり。800元でゲットしたとのこと。まあ、いいんだけどさ。まだ時間あるんだからもっと粘れよ、という気もしたけれど。
タクで戻る途中、東四十条のロータリーは大渋滞。こりゃ、戻りは地下鉄だ。
ってことで、部屋に戻って着替えてすぐに出て地下鉄。ところが気が急いていて、間違えて1つ手前の東直門で下りてしまった。これに気がつかず。あら?さっきと景色が違うやん、とさまようこと数分。あっ、と気がついてまたもや地下鉄ダッシュ
工人体育場ギリで19:30。薄暗いけれど、さっきと比べると凄い人出。まだ売り手は大勢いる感じで、あれだと多分、定価に近いところまで行ってたと予想。まあ事前ゲットでまったりできた手数料と思えば仕方ないけど。


ともあれ、これでアルゼンチンvsブラジルが見られると!
恐らく北京でこのレベルでの真剣勝負のサッカーの試合が開催されるのは、初めてのことじゃないだろうか。
OAメンバー混みでの五輪準決勝アルゼンチンvsブラジルという状況なら、世界中のどこで試合をやっても満員だと思うけど、そういう意味では北京のサッカーファンは幸せだ。


パトはベンチながら、ロナウジーニョジエゴはスタメン。アルゼンチンはフルメンバー。ロナウジーニョとメッシへの歓声が飛びぬけて大きいが、どっちかというとロナウジーニョ>メッシか。メインスタンドのVIPシートも今日は満席。VIPシートなんて普段埋まらないことが多いのに、多分北京の有力者で埋まっているんだと思われ。


スタンドの空気は、どっちかというとブラジル寄りの客の方が多かったと思うが、基本的に「どっちも頑張れー」というモード。これはサッカーに限らず、どの競技でもだいたいそんな感じ。これがオリンピックモードだからなのか、普段からこんなもんなのかは、よく判らんが。いずれにしてもちょっと奇妙な空気では、ある。



前半、前のオランダ戦同様にアグエロがイマイチ。(今日もマラドーナの御前試合)
しかし、それ以上にイケてなかったのがブラジル攻撃陣。全く形が作れていない。アルゼンチンは余裕を持って攻めてる感じながら、ノーゴールで折り返し。
くそ、アグエロラベッシに変えろよ、と思いつつ後半へ。
根拠なく、俺の席に近い方のゴール(アルゼンチンが攻め込む方)に決めて勝つ予感。とか言っていたら、明らかにアグエロよりも出来のよかったディマリアからのクロスに飛び込んだアグエロが胸で押し込んで、5分くらいにアルゼンチン先制!!!
よっしゃあああああ!!


メッシは、相変わらず絶好調。メッシに渡せばそこからドリブルで中に突っ込んで、DFを引っ張っておいて、外に振る。
2点目は、まさにこのパターンで、折り返してきたボールを、またもやアグエロがこんどはちゃんと足で蹴り込んで2-0。
これでちょっと見えてきた感じ。ブラジルは足が動かない。
トドメの3点目はリケルメがど真ん中に決めたPKだったけど、きっかけはメッシの突破で、どフリーのアグエロをボックスで倒したファウル。


俺はメッシが持つたびに「うお、メッシ行けっ!ぶっちぎれえええっ!!」と吠えまくり。


ブラジルは、もう完全に切れて2人が退場。2点目の後にパトが出てきて、1度だけ見せ場を作ったが、本当にそれだけ。荒れ気味だったので怪我が怖かったが、大過なく90分終了!
アルゼンチンにはスーパーメッシがいたけれど、ブラジルにはスーパーロナウジーニョがいなかったと。

これで2大会連続金メダルに王手。


ゲート前でMっちと落ち合って、とてもじゃないけどタクシーも拾えないような感じだったので、三里屯まで歩いて裏の方で晩飯食ってから、ホテルに戻る。