HMVでCureのシングル4連発が入荷していたので、一昨日の夜に新譜と合わせて夜に注文。これで今年のCD購入は終了。
流石に昨日とはいかなかったけれど、今日届いた。初めて使ったがHMVも意外と早いな。

で、新譜。いいですね。Cureらしいアルバムで。
2006年の夏に苗場のFRFと香港で初めてショウを見て、その後は秋にかけてツアーをブッキングしていたのに、アルバムを完成させるためにツアーをキャンセルしたと記憶しているが、やっと発表されたアルバム。
キャンセルされた国のファンはシャレにならんが、俺は満足の一品。


今年前半はイマイチピンと来る新譜が無かったけれど、ここまで押し迫ってBeckOasis、Cure、Paul WellerのBOXと、贔屓のアーティストが素晴らしい作品を発表してくれて非常に嬉しい。
特にOasisの新譜は聴けば聴くほどよい。よいよい。実は"Morning Glory"と同じくらい俺は好きかも。
なんつーか、これまで新譜を買うたびにガッカリさせらつつも、だけどアナタの事が忘れられないの、アナタには才能があるんだから私一生ついて行くわ、みたいな感覚で買い続けたんだが、完全無欠の復活作。3月のライブには万難を排して参加せねばならんぞ。これはこれはこれは。


あと、これ以外で今年よく聴いたのは、"Ziggy Stardust"と、宇多田ヒカルと、Doorsのライブ。
"Ziggy Stardust"は、恐らく今年のプレイ回数最多アルバムだと思う。なぜだか判らんがある日から無性に聴きたくなって、聴くたびにこれは元祖UKロック、元祖BritPopじゃね?という気がしてきた。ホントに美しいのだ。このアルバムについては散々語りつくされているが、マジで不滅のアルバム。


宇多田ヒカルは、どうしてR&Bと言われているのか、俺にはサッパリ理解できない。どこをどう取っても日本の歌謡ポップだと思うんだけど。ただ、宇多田ヒカルが他の歌謡ポップと違うのは濃厚に東京という都市の気分を感じさせる音になっているところ。
これがメイド・イン・トーキョーのサウンドだ、どうだまいったか、とちょっと誇らしい気分にさえなる。




「大浴女」鉄凝
ヘビトンボの季節に自殺した五人姉妹」ジェフリー・ユージェニデス
ヒューマン・ファクター」「ブライトン・ロック」グレアム・グリーン
「警官の血」佐々木譲
「誰も国境を知らない」西牟田靖
犯人に告ぐ雫井脩介
のぼうの城」和田竜
イスラエル人とは何か」ドナ・ローゼンタール
「死の蔵書」ジョン・ダニング


最後の3冊は非常に面白かった。
のぼうの城」が良かったのは主人公の成田長親とその周囲の人間だけじゃなく、敵役の石田三成が魅力満点の好漢として描かれていた点。石田三成が最後に「この城だけだ、落ちなかったのは」と痛快にこの上なく叫んだという箇所は無性に感動した。
イスラエル人とは」は、あの奇妙な国に住んでいる雑多な人々について書かれた本。思わず、もう1度エルサレムに行ってみたくなった。だけど、やっぱりガザと西岸からは撤退するべきだと思う。
本好きが主人公の本というのは、いくつかある(「図書館警察」とか「配達あかずきん」とか)けども、「死の蔵書」はこのジャンルの決定版。俺は自分自身のことを恐らく日本人の平均以上には本好きであろう、と思っているが、「死の蔵書」の登場人物ほどではないにしても、本に対してある程度の偏愛を持っている人間にとっては必読の1冊。トマス・ハリスが激賞されていたのは激しく同意。