罪悪感

あの、津波が海岸沿いの街を破壊しながら飲み込んでいく映像は、言葉に出来ない程衝撃的なものであった。
全ての住民が避難できた筈もなく、あの洪水、土煙の中に生身の人間がいたのは間違いない。


無言で、あるいはうめき声を上げながら高台の避難場所からその様子を見つめる現地住民の心境は察するに余るが、しょせん現時点では俺は傍観者に過ぎない訳で、多少の罪悪感なんぞも感じたりは、する。
原発にいたっては、その利益を全面的に享受する都市住民。
せいぜい流通の麻痺でマトモな晩飯が調達できない程度の影響のまま、暖かい部屋で過ごす罪悪感。
しかも、「会社を辞めて遊びに行きまーす」みたいなのってどうよ、みたいな。


だけどさー。もしあれが東京湾に来たらウチはイッパツでアウト。
荒川決壊。
ウチは7階だけど、周囲は完全にゼロメートル地帯
電柱の3.5mあたりに「荒川堤防決壊時の水位」のテープが貼ってある。
ウチの建物は「いかにも公団」な頑丈そうな鉄筋ではあるが、周囲は木造民家あるいは軽そうな鉄骨町工場多数。
建物が残ったとしても、水が引かない限り脱出手段は皆無。
そして状況的に引き潮だけでは堤防を越えてきた水は引かない。
浸水による漏電火災発生。
建物炎上。



浮き輪でも買っとくか。。。
あ、そういえばウェットスーツはあるんだ。