Liverpool vs Manchester City @ ”THIS IS ANFIELD”, Liverpool

gowest_lookeast2011-04-11

10:30くらいの電車でLiverpoolに移動。これまで比較的天気には恵まれてたと思うんだけど、途中からちょっと雨が降ってきた。昨夜のTVの天気予報でも寒気が入ってきてちょっとシャワーみたいな事を言ってたので、まあそうか、という感じではあるけれど、それでもやっぱし、ちょっと。


12:00頃Lime St.駅に到着。雨は、ほぼ止んだ。というか、イギリス人なら絶対に傘さしませんよね、ってくらいの雨。


ホステルに飛び込んだ時に、フロントに俺と同じくらいの年回り、いかにも労働者階級のちょっとやさぐれた白人3人が受付中。フロント嬢と「今夜の試合に行くんだ」という話をしていたので、割り込んで
「え。Anfield? 俺も行くんだけど、チケットないんだよねー」
「え。ないの? 俺ら12人分あるんだけど、1枚余るかもしんないから分けようか?」
「え。マジで? ほしいほしいほしい」
「そんじゃ、17:00くらいに連れがチケット持ってくるから、その時には判るよ」
「OK。じゃあ17:00くらいにここら辺にいるんで。ところで、いくら?」
「あー、定価でいいよ。たぶん。Liverpool応援すんだよな?」
「あー、当然Liverpool」
という超ラッキーな展開に。


部屋にはまだ入れないということだったので、荷物だけ置いて外をぶらぶら。Liverpoolに初めて来た時(Evertonを観た時だ。初めてのPremier Leagueで、あの感動は忘れられない)は、クソ寂れた街、というイメージしか持てなかったのだけど、なんだかえらく賑わっていた。再開発が進んだからかしらん。とはいっても、Beatles関係はあらかたその時に行ったので、改めて行く所もなし、例によってスタバで時間つぶし。あとは、Originalsで、Liverpool限定の白Tをゲット。Reds応援用のシャツはちょっと悩ましかったが、着回しが難しそうだったので、止めといた。


ホステルに戻って部屋に入ると、韓国人の男の子が先客。ダブリン留学中のLiverpoolファン。今日のチケットに200払ったと。お前、それは払いすぎだろう。いくら相手がCityでも、月曜夜の試合だよ。しかも、今日はGerrard出ないし。
その後にすぐにフランス人の2人組。Lilleから来たLiverpoolファン。彼らは100で買ったと。それはギリ許容範囲。ただ、チケットの真贋について相当気にしており、やはり偽物が多いんだ。ここは。
で、俺が未だチケット無い、というと「大丈夫かよ」という感じのリアクションなんだけど、どうにかなるでしょ。俺は実際にはBarcaなヒトだけど、試合開始30分前が勝負だぜ。ホントのビッグゲームのチケ取りだと。


で、17:00頃にフロントのソファで本読んでたら、彼らがやってきて、見事にチケットゲット。定価£46だったので、さすがに50渡したけれど。
本当に11人で来てて、今から一緒に行こうぜ、ということでタクに分乗してAnfieldへ。
道々話しをすると、彼らはIrish。Cork(北のほうだよな。確か)からLiverpoolの応援に来たと。一部のヒトは、何を言ってるか、ほとんど聞き取れないチョー訛りのキビシイ英語。
俺が、東京から来て、「Anfield、初めてなんだよ」というと、「ええええ、マジかよ」と嬉しそうなリアクション。
いやだって、東京というか、日本というか、極東のファンに取ってはAnfieldって、そうそう来れる所じゃないんだぜ。そもそもツアーだとエージェント通しのチケット買わされるからアホみたいに高いし。なんで、
「いやだから、今日はアンタたちにチケット売って貰って、信じられないくらいハッピーで、めちゃめちゃコーフンしてんだよ。俺は!」
というと、さらに嬉しそうなリアクション。


で、遂にタクシーからAnfieldのスタンドが見えたので、
"Ohhhhhh, This is Anfield!" と言うと、
"Yeeeess, THIS IS ANFIELD! Walk on, Walk on, Walk on."
ああ、ここもサッカーの聖地なのだ。世界中から信者が巡礼にやってくる。世界からやってくる人々のコア度という意味では、Man Utdよりも、Real Madridよりも、Barcelonaよりも濃いかも。
だって、決して状況が良いとは言えない今にしてこの状態だもんな。入ったホステルの7〜8割はLiverpoolを観に来た人々、って感じだし。
"Liverpool"と"Anfield"の名は今でも欧州だけではなく、世界全土に鳴り響いているのだ、と実感。極東、東南アジア、インド、中東、恐らく南米からも。まさに世界中から集まった巡礼者達があちらこちらで記念撮影。


いつものように、スタジアムをぐるりと歩いて一周してから、イングランドのどのスタジアムにいってもそうだが、ここも当然turnstileの狭い入口から入る。(南アもそうだった。あの思い出のPretoriaとか)
席はAnfield Rd Standの一番後ろから2列目の、端っこのほう。だけど文句は言えない。ここはAnfieldなのだ。しかも£50なのだ。


2〜3日前の報道の通り、Gerrardは欠場。変わりに腕章を巻くのは当然、23番Carragher。俺の好きなJoe Coleと、Maxi Rodoriguezはベンチ。
Carrol、Suarezの2枚FWはスタメン。


Cityは、俺が密かに好きなSWPがベンチ。SilvaもBarotelliもベンチ。
Tevezは当然スタメン。


ということで、選手入場と同時に、あのあまりにも有名な"You Will Never Walk Alone"の合唱が。めちゃくちゃカンドーした。ちょっと、泣きそうになってしまった。


正直、リーグ成績とGerrard不在を考えると今日は厳しいなあと思っていたが、キックオフと同時にLiverpoolが攻勢。Cityがかけるプレスをうまいことかいくぐる。
とにかく精力的に動いていたのはやっぱりKyteと、あとは4番のMeireles。
Suaresは、チョー上手い。ポニーテールを靡かせたCarrolは、頑張るぜ!って感じ。
Cityは、なかなかボールが収まらずに、個人能力が連携に生かされて無い感じ。Tevesは相変わらず猛犬のように走っていたけれど。


Liverpoolは何度かチャンスの芽までは行きながらも、シュートまで撃てない状態だったが、遂に出た。CarrolのLiverpool加入後の初ゴール。
こぼれたところをボックスちょい外からミドルでドスン。ぐわー、揺れてます。スタンド。
先月末のWembleyに続いてAndy Carrolのゴールを目撃してしまった。


その後も展開は変わらなかったが、なぜか15分くらいでTevezが交代。Balotelliが出てきたが、これがアホみたいに人気がない、というかブーイングの嵐。まあ、確かにBalotelliって、嫌われキャラだけどね。しかも、今日のプレイはさっぱりで、45番がミスる度にAnfieldは大喜びだった。。
そんでもって、Carrolの2発目。満を持してのヘッドで決めた。2-0。素敵。Carrol、素敵。代表の9番背負って10番の前で身体を張るのは、しばらくキミでいいよ。
さらにKyteのスミに蹴りこんだゴールで、なんと、前半で3-0。しかも全部Anfield Rd Stand側だったので、いかに隅っこの席でも比較的そばで見えた。最高。Anfield、最高。


後半も展開は全く変わらず。Manchiniは打つ手ナシ。残り10分くらいでSilvaが出てきて、狭いスペースで色々やったが、結局周りと合わないんだな。これが。
Cityはとにかく、今日は全然ダメだった。戦術らしい戦術がなかった。LiverpoolはKyteとSuarezが引っ掻き回して、出来たスペースでCarrolが仕事する、ってのがハマったのに。


いや、Cityに3-0勝ちだよ。気持ちいいなあ。こういうのは。ゴメンなNoel。けど、俺はLiverpoolかCityなら、Liverpoolの応援しちゃうよ。
けど、もう一度来て見たいな。次は、あの鉄骨支柱のあるMain Standから観たい。是非とも。うん。
あと、Anfieldって、テクニカルエリアが1つしかないのだ。どういうことかというと、クソ狭い1つのテクニカルエリアに両軍の監督が同時に出て指示を出したりもするのだ。こういうスタジアムもあるんだ。これは知らなかった。


なお、今日の夜は、昨日までの暖かさが信じられないくらい寒かった。ジャージではちょっと厳しいくらい。今日はヒートテック要ったな。着てなかったけど。


ホステルに戻ると、皆さん、ご満悦。そりゃそうだ。俺でもそうだもん。