ベトナムの知識階級。

gowest_lookeast2014-03-24

朝凄い降ったけど、10:00くらいには上がって、今日は暑い。
ってか、15:00くらいからは晴れ間さえ出てきたんですが。。。


カフェで時間潰しながら、Olso、行くかあ!とか考える。
先週までの一連のshowは本当にムチャクチャ良いshowで、マジな話これが最後の機会になるかもしんないし。
ムリすればOsloだけは行けるんだよね。5/26だから翌日現地出ても5/28帰国でしょ。バタバタ準備してまたすぐ出発。前もってある程度準備は出来るからどうにかなるか、と。最後のバカ旅行になるけど。


荷物拾って、駅への途中にある美味いphoを食って、駅でもロッテリアでチキンを食って、改札に行くと丁度始まったところだった。
早々に乗り込んでベッドの下の荷物置き場を確保。6人コンパートメントで、ほぼ中国の硬臥と同じ。ドアがついてるから開放型じゃないけど、中国でもたまにあるからね。最新式の開放型の硬臥。もっともこの車両はけっこう古かったけど。
ホームに出て写真を撮ろうとしたが、暗くて上手く撮れず。


コンパートメントは1つだけ空きの5人。うち2人は兄妹で兄は30歳だと言っていたが、弁護士をしてるそうで、英語けっこう話せるのでなかなか面白かった。
彼は奨学金でParisに留学していたことがあるそうで、へえ。と思って「今でもフランス語を勉強するのってベトナムでは一般的なの?」と尋ねると、全然だそうで当然英語だと。つまり彼はマイノリティなんだそうだ。それでもあれだけ英語話せれば立派なもんでしょう。トライリンガルだよ。中国語は全然だと言ってたけど。(嫌いなんだって)
聞いてるとビジネス法務をメインにやってるらしく、日本企業ともいろいろ付き合いがあるそうで、へえ。SaigonにAEONが出来たばかりで大盛況なんだって。へえ。
「俺が昔いた会社、Hanoiにオフィスがあるんだよ、日立のソフトウェア会社なんだけど。」
「おお、日立か。日立がソフトウェアつくってるんだ。それは知らなかった。製造業はみんなHanoiに来るんだ。人件費が安いから。逆に金融業はSaigonだね。ビジネスの中心だから。」
「なるほどー。」


で、アベシンゾウの名前もちゃんと知ってて(明治帝のことまで知ってたのだ。驚いた。阮朝の皇帝の名前知ってる日本人なんて100人に1人もいないぜ)、あれはお前も選挙で選べるのか?と聞かれ、「いや、直接選挙はしてない。だから日本には大統領はいない。エンペラーはいるけど。我々が選挙で選べるのはlawmakerで、lawmakerが投票してprime ministerを選ぶ。上院が250人くらいで。。。」などなど説明すると、なるほど、と。
で、投票するときに、候補者の政党は判ってるのか、というので「そりゃ当然」。
「なるほど。我々はいつも1つなんだ」(そりゃそうだろうな、しかしなんだか微妙な話になっていたな。大丈夫なのか?こんな話。盗聴密告とか。英語だからいいのか。どっちにしても俺は困らないけど。と思いつつ)
「しかしベトナムにも選挙はあるの?」と聞くと
「ある」
「え。マジで?!
「あるんだよ。でも俺は行ったことないけど。だってみんな結果は最初は判ってるからね。」
「へえ。でも選挙行かないとペナルティとかないの?」
「ある。だからいつも母親が家族の分を全部投票してるw」
「えええ。」


半分お世辞もあったんだろうが、彼にとってはアジアの中で最初に近代化に成功した日本は凄い国、という認識があるらしく、そこで明治帝が偉かった、みたいな話になったんだが、逆にベトナムではそこで躓いて植民地になってしまったことに関して痛恨の念を持っているらしく。
「まあ日本は運も良かったんだ。列強の最大の目標は中国で、日本は大した資源も無い上に、離れ小島だったから戦争するのも簡単じゃなかった。」と答えておいたけど、これも半分事実だ。当然、維新期の侍は偉大な仕事を成し遂げたってものあるけど。


しかし中国人も韓国人もインテリは同じようなことを考えるんだろうが、やはり我々日本人はこの「植民地化される」ということについて、いまいち想像力が希薄なんだろうなあと実感。と同時に植民地化されることのトラウマはいまだに彼らのDNAに刻み込まれて、未だに恐怖さえ持ってるんだろうなあ、と。もちろん、それを巧妙に利用して政治カード化してる面だってあるには違いないが。しかしその政治利用は短期的には有効ではあっても、長期的には彼ら自身の社会・文化にとって悪影響を及ぼす、と俺は確信する。