本当は好きじゃなかったんだ

gowest_lookeast2006-11-30

斜に構えて、ルースターズやストリート・スライダーズを崇め奉る高校生としては、"In the name of love"なんて臆面もなく唄うロックバンドは信じちゃいけない、と思ってた。実際、奴らは死ぬほど暑苦しかった。
それでも、あれだけ売れてるバンドになると、放って置いてても耳に入ってきてはいたけど、それでも( ´_ゝ`)フーン という態度はずっと変わらなかった。


それが変ったのは2000年の秋。
最初に会社を辞めた後、ふらふらしてた時にリスボンの街で、どこからともなく"Beautiful Day"が流れてきて、
「ああ、これはいい曲だ」
と思った。迷った挙句、"All That You Can't Leave Behind"は買わなかったのだけど、偶然にも、その次に会社を辞めた頃にiPodのCMで"Vertigo"(Hello, Helloというフレーズで、丁度死後10年のKart Cobainを連想する人は結構いたと思う。こうやってアタマをカラッポにしてロックンロールやってりゃ、Kartは死なずにすんだんだろう)が、がっつんがっつんに流れるようになってからは、"How To Dismantle An Atomic Bomb"をソッコーで買って、南米旅行中は2ヶ月間、ひたすらこればかり聴いてた。
当時の状況諸々もあって、"Sometimes You Can't Make It Your Own"はめちゃくちゃ心に沁みた。俺のために唄ってくれてるんじゃないか(まあ、ファンなんてみんなそんなもんだけど)、と思う程だった。


南米から戻った後、ヨーロッパとかアジアをちょこっとふらふらした後、なにげにネット見てると、アメリカツアー中だと知った。奴らがなかなか日本に来ないことは知ってたんで、アメリカまでソッコーで観に行くことに決定。当時は石油も安くて、エアが安く済んだので、思い立って行ける程度だった。今や、そうはいかない。
NYとフィラデルフィアで1回ずつ観て帰って後、結局年明けて2006年4月2日に来日公演が決定。ただ俺自身はこの時期、ヨーロッパにサッカー観に行くことは決めてたんで、「縁が無かったなぁ。アメリカで観といてよかった」と思っていたところ、直前に来日公演中止。
そもそもファンの年齢層を考えると、年度初めの平日夜に、アクセス良いとは言えない横国で、1回きりの来日公演というのは、考えうる最悪の条件を全て満たしていたとしか思えない。東京ドームだって売り切るのは難しいだろう、と発表の時にまっさきにそう思ったんだけど、案の定チケット、全然売れてなかったんだろうな。
その後、あまり注意はしてなかったのだけど、振替がこの秋に決定。当初は深く考えてなかったものの、結局日本にいることになったんで、行くことにした。


さいたまスーパーアリーナの最寄り駅は、さいたま新都心
今日のチケットはスタンディングだが、どうせ時間通りにスタートする訳ないことを考えると椅子なしで突っ立って待つのも嫌だし、始まってから前の方に突っ込んでいけばいいや、ということでほぼ開演時間に駅到着。中に入って5分くらいして、客電が落ちた。素晴らしいタイミング。


ずいずいと中の方に入って待ってると、アメリカ同様に円形花道からBonoが登場。手には日の丸。凄いファンサービスですな。アメリカで星条旗は盛ってなかったぞ。ダブリンでやるときはアイルランド国旗を持って出てきそうだが。(ずううっと前にケルンでPaulのショウを見たが、その時はアンコールでドイツ国旗を持って出てきて拍手喝采
City Of Blinding Lights〜Vertigo〜Elevationの冒頭は、アメリカ同様。ただ、盛り上がりが違う。少なくともMSGで観た時よりは、圧倒的に盛り上がってる。BonoやEdgeへの再接近時で7〜8m程度。マジですぐそこにいるやん! 近くで見ると、Bonoは腰周り、ケツ共にめちゃくちゃデカくて、完全に外人の中年オヤジなのね。ちょっとワロタ。
ちなみに、Vertigoの最初のカウントは、そこだけEdge、Adam、Larryのプレイが止まって、Bonoの
「イチ、ニ、サン、カトルセー!」
日本語仕様コールで始まったwww


あんまし前の方に行くと、満員電車のサウナ状態で2時間耐久レースになるのは判ってたんで、俺自身はムリはしなかったのだけども、U2あたりになるとスタンディングに慣れてないままに前に突っ込んでた馬鹿もいたらしく、撤退者多数。それなりの
カッコで行かないと、あんなん、ムリやって。スーツ着て、手荷物ってそりゃ無謀だろう。。。


ショウの中では例によって、アフリカ救済、エイズ・貧困撲滅メッセージが語られ、スクリーンに映るのだけども、協力メッセージ送り先のメールアドレスが、hottokenai@sun.com だったのには苦笑。一体、どういう繋がりでS社なんだ? つう
かBonoは、Mr.William Gates 3rdとお友達の筈なんだが。。。
ただ、これと同時にBonoのこういう運動への関わりは、70年〜80年代のアイルランドという、考えること、唄うことがありすぎる状況で育った事と切り離しては考えられないんだろうなあ、などと思ったりもした一夜であった。


不満点は、ステージに上げられる客が明らかに仕込みだった点。
花道周辺にいた7〜8歳の女の子を引っ張り上げて、
Bono "What is your name?"
女の子 "My name is Sayaka"
って有り得ないだろ?!
そりゃ、イマドキならこの程度の英語を話せる可能性は皆無ではないだろうけど、その後にステージ上げられた外国人♀2人も含めて、あんなん絶対に仕込んでるやん。


来週はStuck In The Momentと、All Because Of Youと、I Still haven't Found What I'm Looking Forを演ってくれえええええ。頼むうううう。



本日のリスト

City Of Blinding Lights
Vertigo
Elevation
Until The End Of The World
New Year's Day
Beautiful Day / Blackbird (snippet)
Angel Of Harlem
The First Time
Sometimes You Can't Make It On Your Own
One Tree Hill
Sunday Bloody Sunday / Rock The Casbah (snippet)
Bullet The Blue Sky / When Johnny Comes Marching Home (snippet) / The Hands
That Built America (snippet)
Miss Sarajevo
Pride (In The Name Of Love)
Where The Streets Have No Name
One

encore(s):
The Fly
Mysterious Ways
With Or Without You / Shine Like Stars (snippet)
Window In The Skies
Desire
All I Want Is You