温故知新

そういえば、2/5、うちのママからメールが来ていた。
彼女は、この日、67になったはず。
たまにメールが来ると、「お、誰か死んだ?」とドキッとしてしまうけど、そういう話でもなく。
とはいえ、ああ、めんどくさ。



「兄弟」余華
「二つの山河」中村彰彦
「リテイク・シックスティーン」豊島ミホ
「静かなる戦争 アメリカの栄光と挫折」デービッド・ハルバースタム
「インド特急便」ダニエル・ラク
「オーデュボンの祈り」伊坂幸太郎
「1968」小熊英二


「リテイク・シックスティーン」は、現代青春小説で、まあ、傑作。俺が「あの頃」に戻れるとしたら?
男子校には絶対に行きません。
そういえばニッポンの青春小説の金字塔といえば、なんつっても「竜馬がゆく」だが、今の大河ドラマ、イマイチつまんないね。福山だけせいとも思わないけれど。あまりにも事件を追いすぎているんじゃないかと。坂本龍馬を描く以上、どうしても「竜馬がゆく」の呪縛からは逃れられない運命にあるのだけど、そう考えるとハードルが高すぎるのか。まあよく考えると、ある程度事実を追わざるを得ない大河と、ある程度の逸脱が許されるフィクションとしての「竜馬がゆく」を比べるのもフェアではないのかもしれんが。


「静かなる戦争」は、ベトナムを描いたハルバースタムによる、いつものようなハルバースタム。一番凄いのは最後の1ページ。ありきたりといえばありきたりな暗示なんだけども、それでもやはり2001年9月11日の直前に書かれた本という意味では、ゾクっとしてしまった。


伊坂幸太郎と言えば、カイロを思い出す。エジプトのカイロ。安宿の本棚で、何と交換したのか覚えていないけれども、ゲットしたのが「ラッシュ・ライフ」の文庫本。「おお、こいつ結構凄いな」という感想を持ったのだけど、今回でようやく2冊目。なるほど現代の寓話作家という感じなのかしら。


「1968」は。。。
どうでもいいことだが、上下各巻\6,800、各巻900ページ。歴史長編物を除けば、これだけの大著を読んだのは人生初かも。ほとんど辞書を持ち歩いて読む感覚。我が母校も1行だけ出てきて、あの九州随一のノンポリ軟派学校にもそういう時代があったのか、と驚いた。中身としては、なるほど現代史のお勉強になりました。批判は多いみたいだけれども。