エレファントカシマシ@日本武道館

どうしようもなくパンクで、
どうしようもなくハードロックで、
どうしようもなく歌謡曲だ、
と、こないだZeppで観て以来、アルバムを聴き直しながら考えていたのだけども。


10年ぶりの新春武道館だったらしい。
エレファントカシマシだと
「にっぽんぶどうかん!」
という感じがする。俺は武道館で観るのは初めて。
(熱狂的、信仰的ともいえるファンが多い中、俺自身はほどほどのファンだと思う。ブログのタイトルにしといてナンだが)


素晴らしいライヴだった。
いや、まずオープニング。客電が落ちて、Beethovenの「月光」が流れたところからドラムに繋がって、
「ん?このドラムパターンは、アレしか思いつかないんだけど、アレから始まるのか?」
ギターが被さって、
「うわ、そのまんまアレだ」
そこにステージ照明が点いて宮本浩次登場。
と、同時に後ろの緞帳がドーンと開いて、ストリングスの皆さんが出現、


「奴隷天国」!!!!!!!


どっひゃあああ、すごい演出。
だって、奴隷天国+ストリングスだよ?! ストリングスの皆さんも、バンドに負けじと一心不乱に弾いてらっしゃる。(14人いたそうだ。こないだのGorillazを超えたかもw)
宮本はいつものようにギラギラした眼で唄う。
この時点で、今日のライヴはトンでもないことになりそうだと思ったのだけど。


この編成なら演るよなあ、と真っ先に考えた「桜の花、舞い上がる道を」は、エレファントカシマシの王道とも言えるナンバーだけれども、出だしからちょっと泣きそうに。


ラストのガストロンジャー〜ファイティングマンはもうムチャクチャ。ほとんど狂気の世界。
メンバーがステージから下がって、
「ああ、これで終わりか。もう1曲だけ演ってくれないかな」
と思いつつマジで立ちっぱでアンコールを待っていたら、ダブルアンコール「待つ男」で大団円。


全30曲、3時間ぴったし。
いやはや。
トンでもなくパンクで、
トンでもなくハードロックで、
トンでもなく歌謡曲な、
エレファントカシマシでございました。



ちょっと見てみろこの俺を なんにも知らねえんだこの俺は
ぼうーっと働く輩ども お前、こういう漢を嗤えるか


今日はお前は何想う 息子の顔チラリ
そういう輩に俺は一つ言う 「お前はただいま幸せかい?」


ああ 待てど暮らせど さあっと背筋が寒くなる
だれも俺には近寄るな


ああ 外を眺むれば 霞む空気に人の粒
なにやってんだ どうした なにを慌てて無様にこける
そら ちょっと見りゃ 富士に太陽ちゃんとある


がたがたとそりゃ触れ回る 得意の高慢ちきで
そういう奴らに俺がいう 「貴様に人が信じらりょうか?」


ああ 待てど暮らせど さあっと背筋が寒くなる
だれも俺には近寄るな


ああ 外を眺めれば 霞む空気と人の粒
なにやってんだ あんた なにを慌てて無様にこける
そら ちょっと見りゃ 富士に太陽ちゃんとある



(setlist)
奴隷天国
今はここが真ん中さ
脱コミュニケーション
moonlight magic

九月の雨
翳りゆく部屋
歩く男
珍奇男
赤き空よ
夜の道
赤い薔薇
幸せよ、この指にとまれ
ハナウタ〜遠い昔からの物語〜
彼女は買い物の帰り道
ネヴァーエンディングストーリー
シャララ
明日への記憶
笑顔の未来へ
いつか見た夢を
桜の花、舞い上がる道を

悪魔メフィスト

(encore)
平成理想主義
シグナル
四月の風
俺たちの明日
ガストロンジャー
ファイティングマン

(encore2)
待つ男


http://d.hatena.ne.jp/mpdstyle/20110109/p1