ベシクタシュvsフェネルバフチェ@イスタンブール

gowest_lookeast2005-09-18

今日もスタバに行った。マターリとチャイラテ飲みながら考えて、やっぱしギリシアはスキップして、ブルガリアに入ることにする。
そこから一旦、西に進んでマケドニアアルバニアまで行ってから引き返して、ルーマニアに入る。ルーマニアから東に進んでウクライナに入るか、西に進んでセルビアに入るかは、また道中で考えよう。


で、イスタンブールダービー。トルコ語でもダービーというらしい。DERBIとかそんな綴りで書いてあった。
チケットは売り切れって判ってたんで、ダフ屋から買うしかないということで、スタジアムに着いたのが19:35。キックオフ25分前。ダフ屋が溜まってそうなのはチケット売り場周辺だと思って、ぐるっと回ってそっちに行くと、なんと窓口にチケットが、あった。
引き取りがなかった分が、直前に放出されたのかもしれない。ただ、残りは300リラ=24000円のVIPシートか、20リラ=1600円のフェネル側ゴール裏のみ。
「ええっ!フェネル側かよ!」とは思ったものの5秒考えて、半ばヤケクソ気味に20リラのチケットを買う。どうせベシクタシュサポばかりだし、死ぬことはないだろう。


中に入れたのはキックオフ10分前。フェネル側とはいっても、ゴール真裏のフェネルゾーンを挟む両側のゾーン。当然ながら席なんか残ってなくて、通路まで人が立ってる。
ウロウロと場所を探して、フェネルゾーンに一番近い仕切りフェンスそばの通路をなんとか確保して立見することにしたんだけど、キックオフから10分間、俺の周りで試合を見てた人間は10人に1人くらい。あとは全員、フェネル側を向いて、罵声、物を投げる、フェンスをよじ登って攻撃。


ムチャクチャにヤヴァいフンイキ。。。
正直、サッカー場で初めて身の危険を感じた。
ソウルでもテヘランでも、あんなに「うわ。こりゃヤヴァい」と思ったことはない。


当然、ベシクタシュ席とフェネル席の間には緩衝ゾーンがあるし、ポリスはウジャウジャいて鎮圧にあたるんだけど、ぜんぜん収まらずに、最終的には安全確保できないと判断したのか、フェネルサポは退場。
そこからは、まあ普通にヨーロッパのスタジアムのフンイキ。


試合の方はというと、フェネルにはアレックスとアネルカがいて、特にアネルカはこの中に入るとムチャクチャに上手い。ボールの受け方ひとつでDFをかわしちゃうし、スピードに乗ったらファウルでしか止められないし。
前半18分くらいにそんなアネルカのゴールでフェネル先制。フェネルサポは退場してたんだけど、もしも残ってたらどんな事になったのか、想像もできんわ。


ベシクタシュの方は木曜に続いてFWがヘタレ。あまりにもヘタレすぎで前半35分に一人交代。ただ、時折チャンスは掴むんで、追いつきそうなフンイキはあった。


ハーフタイム。バックスタンドのVIP席に向かって「イルハン・マンシズ!」コールが沸き起こる。VIP席から下に向かってコールに応える人影あり。
イルハン、来てたのか。今はアンカラにいるらしい。それでも未だにベシクタシュサポの間では人気があるようで、イルハンのネーム入りシャツを着てるサポも、何人か見た。
余談ながら、ベシクタシュのシャツは白黒の縦じま。つまりユヴェントスと劇似なんだけど、サポの中にはユヴェントスのシャツを着てる奴も、いる。こういうのは許容範囲らしい。しかし、いくらなんでもニューカッスルはいないよあ、と思ってて、木曜の試合の時には見かけなかったのだけど、今日ついにニューカッスルを発見して、ちょっと「ををを」と思った。


そんで。
後半突入するも一進一退。当然ながら時間が進むにしたがって、こっちは焦るし、フェネルは逃げ込みに入る。決定的とは言えないまでも、チャンスは何度かあった。


89分。ゴール正面でFKゲット。
これまでにも狙えそうなFKは3〜4本あったんだけど、頼みのテュメル(こないだのデンマーク戦で凄ぇFKを叩き込んだ)はここまで不発。
最後のチャンスになりそうだったんで、「頼むよぉ、テュメルぅ」と思ってたら、ちょこんと触って横に出したボールを、これまでに惜しいミドルを2本くらい撃ってたクレベルソンが思い切り振りぬく。
ボールは豪快に突き刺さって、同点。


スタは狂気乱舞。俺も大絶叫。隣のお兄さんと握手したら、その手にチューまでされてしまった。
時計は丁度90分。
ゴールの後、得点者のアナウンス。
スピーカーから「ホセー!」と流れると、サポがそれを引き継いで「クレベルソン!」とコールする。しつこく、これが5回くらい続く。でも俺も拳を振り上げながらコールした。ちょっとドイツっぽくて、気持ちがよい。



やあ、これでドローでなんとかホームの面目は保ったし、気持ち的には勝ったようなもんだ、と思ってみてたんだが。。。。


1分後に悲劇が。。。


フェネルの10番がヤケクソ気味のドリブルで左から侵入。DFが競り合いに入るも、潰し切れずに振り切られ、10番は体勢崩しながらもボールがうまい具合に2人目のDFをかわすようにこぼれて、10番が強引に撃ったシュートがマウスを割った。。。


一瞬の静寂を置いて、吹き荒れた怒号。
フィールド内の白黒はノックアウトされたボクサーのように全員倒れこむ。


なんという結末。


変なことに巻き込まれるのもアレなんで、タイムアップのホイッスルと同時にスタを出て、トラムで帰ったんだけど、トラム内のあの、どよーんとしたフンイキも、けっこう凄いものがあったな。ホントに頭を抱えてうなだれてんだよな、みんな。まるで97年9月の日韓戦の後のようだった。。。