Theatre of Dreams

gowest_lookeast2005-12-13

ということで、マンチェスター。することもないし、オールド・トラフォードに行ってきた。
ロンプラにも、ここがマンチェスター最大のアトラクションだと書いてある。


まずはiに行って、地図を貰って、行き方を教えて貰って、言われた通りにトラム。10分くらいしか乗ってないのに、いきなり郊外になんのね。普通の駅(つか、ほとんど停留所)でしかも、トラムは2両くらいで、こんなん試合の後は大混乱なんじゃね?と思うんだが。
サン・シーロもトラムだけど、ここが終点で、スタジアムの横に巨大なトラム溜りがあって試合の後は短い編成ながら、山ほどトラムが待ってる)


まずはグッズショップへ。やたらと広いが扱ってる種類は大したことはない。バルサの勝ち。
ただスタジアムの見学ツアーは、カンプ・ノウとかベルリンだとスタンドの一部だけ勝手に見ろ、って感じだし、サン・シーロはロッカールームまで入れるものの、そんなに面白くはないんだけど、オールド・トラフォードはガイドがイイこともあって無茶苦茶面白かった。これはユナイテッドファンじゃなくても、そこそこのサッカーファンなら楽しめる。


15人くらいのツアーで、ガイドはJasonという40くらいのお兄さん。見た目30くらいのカッコいいお兄さんなんだが、後でGeorge Bestのプレートの前でその話になった時に
「先週はユナイテッドにとっては本当にヒドい1週間だった。Georgeはユナイテッドにとっては本当に偉大なプレイヤーだったんだ。みんなもこの1週間、Georgeの映像を何度も何度も繰り返しでテレビで見たと思うけど、俺は幸運なことにJackくらいの歳の時にGeorgeを見ることができたんだ」
ということは、40くらいではある筈だ。
(しかも、高田馬場に3ヶ月住んだことがあることも後でハッカク。どうせ怪しい英語教師)


で、そのJackというのはお父さん、お母さん、お兄ちゃんと見学ツアーに参加した7歳の男の子で、すげー可愛いの。
ツアーの始めに、Jasonが参加者を見渡して、
「ユナイテッドのグッズを着てるのはこの子(Jackのこと)だけじゃないか!」
「みんなちゃんとユナイテッドのファンだろうな? アーセナルはいないよな? チェルシーはいないよな?」
っていうんだけど、そんなん、
「すんません。俺、実はガナのファンです」
なんて言えない。
で、Jackは当然
「ユナイテッド!」
という大ファン。


オールド・トラフォードはキャパ68,000。若干改装中で、来シーズンから76,000。
バックスタンドはやたらと巨大なんだが、ゴール裏がそんなに大きくない(勿論、並のスタジアムに比べると大きいのは間違いない)のと、メインスタンドが小さいんで、意外と小さく感じる。メインスタンドのすぐ後ろに線路があって、メインは拡張できないらしい。実際、後で外に出て裏を見てみると、ギリギリまで線路が走ってた。


プレスルームやら、ゲームの時の選手入場口(ここは戦争=第二次大戦でほとんど焼け落ちたスタジアムで、建設以来残っている唯一の部分とのこと。クライフもマラも試合の時にくぐった所を俺もくぐった)やらの後で、ロッカールームへ。


サン・シーロみたいに選手の背番号じゃなくて、顔写真ボードが飾ってある。で、Jasonが適当に座れというんで、俺はScholesの位置。
で、車座になってJasonの説明が一通り終わると、Fergusonの所に座ってたJackのお父さんが、


「で、ここでFergusonがBeckhamを怪我させたのか?」


って、お父さん、それ、ナイスな質問! 確かにあったな。そういう事件。
Jasonは、当時の状況をまるで見てたかのように詳細に解説。


要は、負けた試合の後、選手が脱いだシャツをキットクルーが集めて置いといたと。そこにカッカして戻ってきたFergusonがロッカールームに入ってきて、腹立ち紛れにシャツの山を蹴飛ばしたら、その中にスパイクがあって、それが一番奥にいたBeckhamを直撃して流血したと。
Jason曰く、
アーセナルに0-2で負けてヒドい試合だったんだよな。その日はBeckhamは悪くなかったけど、Gigs(ロッカーではBeckhamの隣に座ってる)がダメだったんだ」
確かに、ガナとの試合だったな。

Jasonは、無茶苦茶よく知ってるんだよな。ああ、アイツは何年に契約したとか、そういう所まで。話を聞いてると、今のところはガナーズへの対抗心の方が大きい様子。その次がシティ。(シュマイケルの話になった時に、「偉大なキーパーだが、一つだけミスをした」(何のことだ?)「シティとサインしたからね」)


そんで、このロッカールームで、Jasonが
「じゃあ、この中で一番ユナイテッドに詳しいのは誰かな?」
「僕、僕!!」
「ああ、やっぱりJackだな。それじゃ、このロッカールームを使うトップチームの選手の名前を全部言えるか?」
というクイズで、ここまで何度もクイズをやってきてて、Jasonはこれまでにも答えてきてて、この質問も、こんなん俺はムリやわ。ディフェンスはFerdinandoとSilvestreしか知らんし、控えなんか全然ワカランし。
しかし、JackはコーチのQueirosまで含めて全部言えた。すごいぞ、Jason!みたいな。
いやー。しかし、白人の子は可愛いな。やっぱ白人の姉ちゃん見つけるしかないか。
(俺が答えられたのは「CLのスポンサー4社を挙げろ」ってので、ハイネケンプレイステーションの2つが判っただけ。あとはマスターカードとフォードだった。言われてみりゃ、ああそうか、と思うんだが)


そんで、ツアーの最後にJasonが
「明日のチケットが欲しい人いるか?」って言うんで、
「俺、欲しいな。でも買えるの?」と言うと、
「明日のチケットはまだ少し残ってて、あっちに回っていけばチケットオフィスがあるから、そこで買えるよ」
って、マジかよ。買えるのかよ。


いや、先週からGeorge Bestの葬式だわ、水曜はリスボンベティスに負けて欧州戦線からは脱落するわ、日曜はここでエバートンと引き分けるわで、チーム状況はドン底。新聞は毎日Fergusonのクビの事を書き立ててる。正直、CLはなんだかんだで最後には突破すると思ってたんだけど。
加えて試合は水曜の夜、ってんで多少はチケット安く買えるんじゃないかと考えてたんだが、定価で買えるのかよ。


買えた。
メインスタンド定価で£39。クレジットチャージで£40.17。定価でも高いな。でもあの小さめのメインスタンドだから、けっこう良く見えるだろう。




そもそもチケットはダフ屋から買うしかないと思ってたんで、そうなると当然現金。予算は£60〜80。どんなにいい席でも£100までと考えてたんだが、手持ちの現金はほぼ£100。明後日ヒコーキに乗るまでの飲み食いを考えると、全然足りんやん。どーすんの。お金。
両替でもいいんだけど、今朝調べると、ここ、レート悪いんだよな。またアドバンスか。
しかし、現金調達したはいいが、結局チケット買えなかったら最悪じゃん。£あまってもどうしようもないがな。これ。そうじゃなくても家に戻れば£は何百かあるっつうの。


えー。そうすると、ボルトンまで行ってナカタさんの試合ですかぁ?(明日は19:45キックオフでUEFAカップのvsセビージャ戦。ということで、サヴィオラが見られる。ただ、既に両チームとも勝ち抜けは内定してるんで、ほぼ消化試合。だからナカタさんはたぶん出る)
間違いなくブースで定価のチケット買えると思うけど、消化試合の上に、試合の後、マンチェスターまで帰ってくると24:00なんだよな。そうすっとパブも閉まってるじゃん。
えー。最後の夜にビールも飲めねえのかよ。


という懸案事項を抱えてたんだが、すべて解決。
明日は実質最終日。最後の夜は、20:00キックオフ、オールド・トラフォードで決定。
試合後は、旅の無事終了の祝杯も上げられると。
(もうここまで来ると、ヒコーキが落ちるよりも、マンチェスターでトラブルに遭う確率の方が高い)


ということで、思わぬ展開でオールド・トラフォードのツアーは終了。
明日もう一度来るけど、まあ、いいスタジアムなんじゃないの。ハイバリーには敵わないけどね。俺が今までに行ったことのあるスタジアムで一番イイのは、ぶっちぎりでハイバリー。でも来シーズンから移転なんで、5月までの命なんだよな。もう一度、行きてえな。




夕方、市内でOriginalsへ。半ば予想通り、1970アリ。
3分くらい店内をウロウロしながら考えて、サイズがあったら買うことに。
あった。
一応、試し履き。
お姉さんに
「同じクツじゃない。なんで別の買わないの?」
「いや、これ、すげえイイからさ。スペアに。日本じゃ買えないんだよ」


マジで、このスニーカーはゲロゲロにカコイイ!
量産型のスパスタとは比べ物にならん。まさに「シャア専用」という感じ。
ただ、本来は休ませながら使いたいんだが、当たり前ながらベルリン以降は毎日履いてて、それなりに味が出てきてはいるものの、特にポルトガル以降は雨の日が多かったこともあって、かなり疲れてるのは間違いないんだよな。
あー、もっと大事に履きてー。機内もサンダルに履き替えだな。これ。


そんで、ヒマついでにHMVを覗いてたら、クリスマス用か"GIFT"ラックがあって、そこに並んでるのは、Joy DivisionNew Order、Smiths、Stone RosesHappy MondaysCharlatansOasisって、単に地元のバンドを並べただけだったんでワロス。
と、同時に、
「そうなんだよなあ、これ、全部マンチェスターなんだよなあ」
と、一種の感慨もあったけど。



ちなみに今夜マンチェスターではFugeesのショウ。ワイクリフ・ジョンローリン・ヒルか。£10くらいなら見てもいいけどな。それはどう考えても不可能だな。