5668m、ドルラ・マ(Day 13)

gowest_lookeast2006-10-03

朝9:10出発。
太陽はずっと出てるが、風が強くて冷たい。
それでも俺の装備はTシャツ&長袖Tシャツの重ね着の上に、ウィンドブレイカー。
みんな、異様に着込んでるが、汗とかかかないんだろうか。汗かいて冷えるのが最悪だと思うんだけど。風さえ止めればOKじゃねえの?これって。確かに、グローブがないのだけはツラかったけど。(冷たい風で冷やされたところに、強い日差しで焼かれて、指が痺れる)


さて、今日は最高到達地点5668mの峠ドルラ・マがあるんだが、キツかった。
これくらいの高さになると、平坦な場所でもツラいのだ。
結果的には12:10に、丁度3時間かかって着いたが、3時間で450mの上りって、ほとんど小学生の登山遠足並みの筈が、足が全然進まない。坂になるとまるで80歳くらいの爺さんがヨロヨロと歩いてるようにしか見えなかったと思う。一歩一歩、踏みしめるようにしか進めない。なんだ、これは。
何がツラいって、水を飲むのもツラいのだ。飲んでる間は口で呼吸できないから。飲んだ後はいつも「ハァハァ」言ってんの。
昨日も3時間で350m上ってる筈なんだが、雲泥の差。昨日は、坂なんて全然感じないくらい、まさに登山遠足並みに楽勝だったのに。



出発して、ちょっとしてからクリスが忘れ物を取りに戻って、エマニエル達は例によって遅い(まあ、セベリーンがいるから仕方ないんだが)ので、ずっとしばらく1人で歩いてて、それでキツかったのもあるんだが、どうやら最後の長い上りかなあ、と見えたところで最後の一休みをしてるところにクリスが追いついてきた。


クリスは、ちょっと頭痛がすると言ってたが、ともあれ、One more pushだ!ということで、2人で最後のアタック。
しかし、高さにして残り50mくらいかと思えたんだが、恐らく実際にはもっとあって、それでもこれよりはネパールでトレッキングした時の方がキツかったぞ、と思いながら(あと俺には、山を歩く時に「千里の道も一歩から」と念じながら歩くクセがある)、峠にチョルテンが見えた時には、めちゃくちゃ嬉しかった。


クリスと2人で、「イェーイ」とか言いながら、交互に記念撮影。俺もさっきまではどうも感じなかったが、ここで頭痛を感じるようになった。そんなに激しいものではないので、気にはしなかったけれど。


巡礼者が衣類を残していく、ということで、俺も一番下に着ていたTシャツを脱いで、そこらへんの岩に着せて残す。
そんでもって、ひたすら2人を待つんだが、峠の上なので、一段と風も強いし、寒いのなんのって。
エマニエル達は50分近く遅れて、ようやく到着。
4人で記念撮影して、そそくさと下りる。


やっぱ、下りはラクだわ。それに下る毎に、呼吸がラクになるのが分かる。当然と言えば当然なんだけど、人間の身体って、こう出来てるんだあ、と実感。
ところが、下れど下れど、歩けど歩けど、とりあえずの目標であるズドゥル・プク・ゴンパは見えて来ず。
尾根を回るたびに次か次かと、裏切られながら、17:25、ようやくズドゥル・プク・ゴンパ(4810m)到着。


出発前は、コンディションさえ良ければ、一気にダルチェンまで戻ろう、とか言ってたんだけども、ガイドブックによると、ここからダルチェンまで3〜4時間。
俺はかなり消耗してたんで、日没までに間に合う自信ナシ。クリスもちょっと無理だと判断した様子で、何よりもエマニエル達はさらに後方なので、論外。
ということで、本日はここでストップ。


カップ麺には、いい加減飽きたんで、宿で食うことにしたが、とてつもないマズい米の上に、ワケワカラン野菜のカレー味みたいなのを載っけたので20元も取られた。ボッタクリだー。