バレたああああ。無職人生、最大の危機?!

列車は定刻より早く、10:00前には西寧着。
昨夜あたりまで雨が降っていたような感じで道が濡れてて、今日もどよよーんと曇ってる。
明日の移動を考えると、駅周辺(バスターミナルもある)がよいということで、テキトーに駅前のホテルに入る。久々のシングルだ。しかも、テレビ、トイレ、シャワー付で70元。


軽くシャワー浴びてから出撃。
まずはバスターミナルで、夏河行のバスを調べる。恐るべきことに、時刻表の掲示がなく、不定期に電光掲示板に表示されるだけ。これじゃワカランがな。ということで、案内の小姐にたずねると、朝7:15の1本のみ。7時間くらいかかると。結構かかるなあ。


とりあえずまだチケットは買わず、市バスで市街地に出る。KFCがあって感動した。ラサとは段違いで大都会だ。ここまで下りてくると、チベット圏というよりも、イスラム圏で、清真系の食堂が目に付くし、モスクだってある。
明らかにイスラム風の刀削面食ってから、バスでクンブムへ。


1時間近くかかって着いたが、正直、イマイチだった。
やっぱ、チベットじゃないというのが大きいのかしらん。6大寺院の1つの筈なんだけれども、ラサやシガツェで見たゴンパとは、雰囲気が違う気がした。
2時間滞在の後、再度1時間かけてバスで戻る。



西寧に戻って、ネット屋でメールチェック。
すると。
メールタイトルに。


"Urgent 連絡請う お袋さん"



T坂さんからだった。




ええええええええええええええええ。
なんだよおおおおおおお。これはああああああ。
まさか、誰か死んだのかああああああああ。



心臓バクバクしながら、恐る恐る、メールをクリックすると、本文が。



さっき(10/16)U津さんから、電話がかかってきて N山さんのお袋さんからS社に電話があったそうで、至急電話が欲しいようです。(お袋さんへ)

T坂



はああああああああああああ?
なんだよおおおおおおおおお。
もおおおおおおおおぉぉぉぉ。



要するに、ウチのお袋からS社に電話したところ、もう3年近く前に辞めた人間の事ではありながらも、どうにかU津さんに繋がって、そこで心配してくれたU津さんが、T坂さんなら知ってるかもしれんと思って、T坂さんに連絡して、そんでもって、同じく心配してくれたT坂さんからメールが来たと思われ。


しかし、これでは何が起きたのか、サパーリワカラン。
つうか、さらにショーゲキ的なのは、俺がS社を辞めたということが遂にバレてしまったということで、これは一体どうすればいいんだあああああああああぁぁぁぁ。ヤバすぎるううううううう。


ただ、そんなことも言ってられず、とにかく実家に連絡しないとマズい。マズすぎる。一体、ダレが死んだんだああああ。お袋じゃないということは、親父か?それだと、相当ヤバいぞ。いや、ヤバいなんてもんじゃない。
などと、考えつつ、ネット屋を出て、電話屋を探す。ところが、これまではあれだけ目に付いた電話屋(があるんだよ。中国には。IP化されてて安いんだ)が、見つからん!あっても国内のみで国際はダメ。駅まで戻ればあるだろう、と踏んで駅まで戻る。



駅に戻るまでに考えたこと。
・親父も含めて、誰かが死んだんなら、帰らないといけないよなあ。。。
・しかし、お袋にはドコまでバレたんだろうか。S社にいないのはバレてるとして、さらに俺が無職でフラフラしてるなんて夢にも考えてない筈。(ここ2年間、不在が多いのは、長期海外出張が多いから、というウソをついている)
・最悪、無職ということまでバレてるなら、それに沿ったシナリオを考えねばイカン。よし、先月から無職で、年内遊んで年明けから再就職予定ということにしよう!
・あーしかし、最悪、最悪といいつつも、俺自身が最低なんだよなあ。
・しかし、これ、シャレにならんな、全部バレたら、マジでお袋、心臓発作で死ぬぞ。


というのも、ランクルカイラスに行った時、スーザンと話してて、
「2年間、無職で世界旅行中」という話をすると
「ええっ!すごいわね。そういう日本人、なかなかいないでしょ。(残り3人に向かって)みんな、これって日本人にとっては、トンでもないことなのよ」(スーザンは日本、日本企業で働いた事があって、社会状況、労働事情を多少知ってる)
「で、両親は何て言ってるの?」
「いや。何も知らない。親父もお袋も東京で働いてると思ってる」
「ええええええええっ! 2年間もダマってるの?」
「言えるわけないじゃん!」
「そうよねえ。でももし知ったら、なんていうかしら」
「なんか言う前に、心臓発作起こすね(笑)」
という会話があったので、それを思い出したのだ。


さて。駅前で、ようやく国際かけられる電話発見。
意を決してダイヤル。
何度かコールあって、お袋が出た。
落ち着いた様子で
「はい、N山です」(なんだよ、落ち着いてるじゃん)
「あー、俺だけど」
「あらー、アンタ、いまドコなんね?」(比較的冷静)
「あー、いや、ちょっと遠くにいるんだけど」(ウソではない)
「アンタ、Sに電話したら、おりませんって言われたばい。なんで判ったんね?」(そりゃそうだろう。そもそもU津さんまで繋がったのがラッキーだ)
「いやー。上司が連絡してくれてさ」(厳密には元上司だが)
「アンタ、黙って会社辞めてからぁ」
「ああああー。そうなんよ。俺、実は転職しちゃってさあ」(ウソではない)
ここで何かを言わせるスキを与えず「で、何か急用発生なん?」
「アンタ、Tヒロの結婚式の招待状に返事がないけん、困っとるたい」(はああああああ?けっこんしきいいいいい?誰も死んでないのかよおおおおおおお!ビビらせやがってええええええ! という気持ちを飲み込んで)
「はあ?Tヒロの結婚式?いつよ?」
「11月5日」
「11月5日かああああああ。うううううーん」
「やっぱり忙しいかね?」(おお、働いてると思ってるんじゃん!)
「うーん。うーん」(考える時間稼ぎ)
「ところで、アンタ、今ドコなんね?」(ビクっとしつつも)
「あー、アメリカ」(すげー大ウソ)
「やっぱり、そうね」
「11月5日って、福岡だよなあ」(帰って帰れないことはないが、帰りたくはない)
「東京なんよ。明治神宮
「ハァ?明治神宮?東京?じゃ、親戚大挙して東京に来んのかよ?!」
「10何人か、行くね」(最悪だ。。。)
「あー、俺、11月10日に帰国予定なんだよね」(ウソではない)
「5日には帰れんね?」
「あー、うううううう」(春に、同じく従妹のS織の結婚式もぶっちぎったのはかなりスマンとは思ってる)
「帰れんね?」
「あー、うううううう。ちょっと調整できるかどうか、3日くらいしてまた電話するわ」


ということで、ひとまず電話を切った。
やれやれ。
まずは頭の整理だ。
・Sを退社したことはバレだが、無職ということはバレていない。
・5日には帰れない、ということで話を切るのがベストだったような気もするが、2回続けて結婚式をブッチする引け目を感じてまた電話するハメになってしまった。
・いずれにしても、今週中に再度電話しなければならない。今日はお袋に質問させるスキを与えなかったが、次回は間違いなく今後の連絡先を教えなければならないだろう。これは検討要。
・それにしても、イマドキかしこまった結婚式なんか挙げるなよおおおお。内輪でさくっと、パーティだけやればいいじゃねえか。まったく人騒がせな。(これは俺の一方的なわがまま)
・いずれにしても、かなりヤバイ状況にあるのは間違い。


ということで、再度ネット屋で、こうやってブログを書き込んでるワケだ。
さて、どうすればいいんでしょうね。ボクは。


P.S.
しかし、こうやって読むと、他人事ならば凄まじく面白い展開だ。
彼(ろくでもない人非人)は、ここからどう対処するんだろうか?