タイ戦

最初のキックオフからのプレーで長谷部がシュートまで持って行ったのを見て、5-0くらいで勝つかと思ったが。


闘莉王のヘッドで先制、中澤のヘッドで2点目(いや、いいんだけどさ。でもセットプレイからCB2人のヘッドで2点っていうのは、ちょっとな)を取った後に一気にスローダウン。少なくとも意図的なスローダウンには見えなかった。それまではほとんど敵陣でプレーしてたのに、自陣まで戻る回数がやたらと増えた。危ないシーンには至らなかったけれど。


後半になってもペースは変わらず、どっちかというとグダグダ気味。アウェイとはいえタイ相手にこの内容だと、ちょっと最終予選が思いやられる。タイはボールを繋いで結構オープンに攻めてくる。せめてもう1点取らないとカッコつかないぞ、と思ってたら最後の最後に憲剛が裏を取って、やっと流れからゴール。3-0勝利。どうにか帳尻を合わせた感じ。
右SBに入った内田の出来の悪さが、ちょっと目についた。
底は遠藤&長谷部だったんだけども、韓国、オージー、イランといったアジアのトップグループ相手にもこれで行くんだろうか。


あと、どうでもいいが素朴な疑問。タイなんて、街中歩いてると白に近い肌をした中国系タイ人はうじゃうじゃいるんだが、どうしてサッカー選手は浅黒いインドシナ系ばかりなんだろう???





その前の未明のユーロ。オランダvsフランス。心情的には、フランスに肩入れしてみてたんだが。
オランダの高速1タッチ、2タッチでのボール回しに後手後手となり防戦一方。
日本と重ね合わせて見ていたんだけど、最後の崩しは結局スピード。遅攻になると、フランスの守備が整ってしまい、なかなかいい形でシュートまで持って行けない。それでも何度かはシュートまで行くんだが、オランダにしてこの状況。
カイトの先制と、ファン・ペルシの2点目は、どっちも中盤でボールを奪ってから一気に前にボールを進めて、フランスの守備が固まる前に決めたもの。恐らく日本代表ならば、あそこら辺でボール奪ってから前に出しても、どこかで一旦ストップがかかりボールを戻したりしているうちに相手の守備が固まってしまうんだけど。


ボールを回しながら守備のギャップを作って、あるいは見つけてそこを突破口にして攻め込むというのが日本代表の伝統的なコンセプト(コンセプト通りにやれないことも多々ある)だが、ボックスの外縁まではそれで持って行けても、結局そこから先は選手のアイデア1発、個人技1発で勝負して点を取るしかない状況というのは、実は世界的に大差ないのかも、とか思ってしまった。(おそらくブラジルなんかには、こういう悩みは無い)


日本でいえば、このまま黄金路線の中盤みんなでワッショイワッショイで押し上げて回しながら、最後は俊輔や松井に託すのか。あるいは創造性はないがボール奪取能力が高い選手と早く前に運べる選手を組み合わせて速攻(ショートカウンター)路線で行くのか。
俺はねえ。なんとなく後者で行くような気がするんだよね。監督は。


で、オランダvsフランスに戻ると。
後半に入って、アンリの、アンリらしいゴールで1点差になった直後のキックオフ。ロッベンが一気に左をブチ抜いてゴールラインまで持って行ったあと、角度のない所から。
恐らく1点取り返して数十秒後で、フランスDFの集中もゆるんでいたと想像するが、とにかくあっという間に再度2点差に。ただ、このロッベンのゴール、ほとんど角度がないところから蹴って上に突き刺したんだけど、GKもイケてなかったような。。。ブッフォンカシージャスだったら、弾き出していた可能性大。(こういう物言いは意味無いけど)
いずれにしても、このロッベンのゴールで3-1となった時点でほぼ試合は終了。


まあ、とにかくボールを奪ったら前に運ぶ。バックパスはもちろん、横パスも禁止である。
その上でDFが戻る前にシュートまで持っていけば、ゴールになる確率は飛躍的に上がるはず。なんだが。。。
セットプレイ頼みという日本代表の現状は、ちょっと問題。



P.S.
中村俊輔は、右足首故障を押して強行出場。
日テレのクソアナウンサーは、「相次ぐFWの離脱、中村俊輔の故障と、これ以上ない厳しい状況です」などとワケワカラン事を言って煽っていたが。アホか。俊輔がいなくても、松井と遠藤はフィールドに立ってたし、山瀬と憲剛が控えてるんだぞ。層の厚さが違うわい。
とはいいつつも、俊輔の奮闘ぶりは凄まじかった。全体俯瞰の能力とキックの精度の高さで群を抜いているのは判り切っているが、何度となく激しいタックルをカマし、ハイボールに競って行く姿にはちょっと感動した。
技術だけじゃなく、ハートでも感じさせる選手になりつつある。スコットランドに行ったのは、本当に大正解だったんだと改めて思った。