São Paulo vs Botafogo @ Morumbi, São Paulo

gowest_lookeast2011-06-29

お昼くらいに、こないだちょろっと通ったLiberdadeの日本人街(というか日系人街?)に行ってみた。
当然、日系人以外の、欧州系の人も、恐らくは中華系と思われる人も多く歩いてるんだけど、耳を澄ませると、たまに日本語が。ただやはりちょっと違う。彼ら彼女らの母語ポルトガル語なんだ。
「焼きそば」が、"YAKISSOBA"(これは今のところSao PauloでもRioでも頻繁に見かける。作ってるのが東洋人とは限らない。つまり食事の一種として定着してるんだろう)として売ってるので、初めて食ってみた。まあ、似て非なるものですね。1軒だけで判断するのは早計かもしれないけど。


で、その後、日伯文化教会ビルという中に入っている、日本移民資料館なるものに行ってみた。
大昔、初めてNYに行ったときにEllis島の移民博物館に行ったことがあって、あれはやたらと興味深かったが、今日の資料館もそうだった。
と、同時に明治というのは食えない日本人が大勢いたということ、やってきた日本人がトンでもない苦労を積み重ねてきたんだろうなあ、ということが偲ばれた。俺みたいに「のほほーん」と生きている人間からすると申し訳ない気持ちにさえなった。
けど、俺は無理やな。ジャングル開拓のところで、野生動物の剥製を見たときに思った。あんなのに襲われたら、泣く。


多くは農業関係での移民で、日本人が持ち込んだ農作物として、Raquio(らっきょう)、Mitsuba(みつば)、Udo(うど)、Myoga(みょうが)、Caqui(柿)、Conhacu(こんにゃく)などがあると。他にも沢山あったけど、それは日本名ではなかったので割愛。
これだけ見ると、まあそりゃそうだろうな。日本人くらいだろ。こんなもん食うのは、という気もする。
(撮影不可だったので、撮ってないんだよなー)


当時のパスポート(当然、一次旅券だ)もあって、冊子じゃなくて1枚の紙切れなんだけど、それに
「右ハ伯剌西爾國ニ赴クニ付通路故障ナク旅行セシメ且必要ノ保護扶助與ヘラレン事ヲ其筋ノ諸官ニ希望ス」
という文言(+外務大臣押印。ちなみに外務大臣は林董だった)があって、ああ、今と変わんないなあ、と妙な感慨。


その後、メトロと電車を乗りついで、Morumbi Shopping Centerに行って、時間をつぶしてから、バスでMorumbiへ。
Morumbiへの行き方は、英語も含めてほとんど情報がなかったんだけども、恐るべしgoogle map。807M-10番のバスに乗ればいいということまで検索できる。(俺、もう、これなしでは動けないわ。恐ろしい)


同乗バスには数名のSPFCファンとおぼしきお兄ちゃん(シャツは着てないが、ニットキャップにロゴが)がいたので、まあ安心。google情報は正しかった。
21:00くらいにEstadio Morumbiの横に到着。人は多いがちょっと暗い。帰りの方角と、反対方向のバス停らしき所だけなんとなく確認して、チケットを買って中に入る。


客、すくねーな。(公式発表では観客8,361人)
スタジアムは、すり鉢型で、なんとなく国立風。屋根もないしBrazilのスタジアム、って感じはした。
例によってテキトーな所に陣取る。今日はお客が少ないので、ほぼ真ん中へん。シートはやはり汚い。


Rivaldは予想通りスタベン。
SPFCには知ってる選手がいない。
対戦相手のBotafogoは、こないだ同様、7番と10番に注目。


さて、SPFC。俺にとってはなんとなく南米最強というイメージがある。何度もトヨタカップに来てるってのが大きい。
けど、今日はイケてなかった。こないだ同様にBotafogoはサイドから攻撃的に来るんだが、それを全く止められず。
SPFCの布陣的には4-2-3-1なんだが、3が全くと言っていいほど機能しない。
Botafogoは中盤フラットの4-4-2。真ん中の4の左に10番、右に7番が張って、かつ両サイドバックも上がり目なのもあって、完全に中盤を制圧。
SPFCは、上がった背後を突きたいってのは、誰にでも判るんだが、それが出来ない。


あー、こりゃやられるのは時間の問題。SPFCファンも怒号を上げる。(Brazilでも"Puta!"って言うんだ)
どうにかこうにか最後の最後で守りきりつつも、最後はほとんどエイヤで蹴ったミドルを、GKがミスで弾いてこれがゴール。
Botafogo先制。
観客からは"Rivald"コールが巻き起こる。まあ観客数自体は少ないんだけどね。


0-1で前半折り返し。Rivaldはジャケットを着たまま、やる気なさそうに、ちょっとだけスタンドに手を振ってロッカーへ。


後半5分。ホームゲームということを考えると厳しすぎる判定でPK献上(つかアウェイでもあれでPK献上はないだろってプレイ)。Botafogoがキッチリ決めて0-2。
ああ、もうこりゃダメだ。とてもじゃないが勝てそうにないぞ。


としたところに、この直後、遂に10番Rivald登場。
俺にとっての最初のBracaのアイドルは、Rivald。(厳密にはFigoなんだろうが、Barcaのシャツを着たFigoを生で観ることは叶わなかった)
あの、伝説のValencia戦。NHKの生中継で見ていたが、ロスタイムでのオーバヘッドハットトリックで、Rivaldは、神になった。
最後に観たのはいつなんだろう。Zico監督の時に何度かBrazilとやってると思うので、その時に観た様な気もするが、確実なのは2002年の決勝か。あの時のRonaldの先制ゴールも、0.2点くらいはRivaldにあげてもいいような。あの、超人的な弾丸ミドルをKhanがキャッチングミスしてこぼれたのをRonaldが押し込んだんだもん。


さて、今日のRivald。相変わらず凄まじいO脚。そして美しい左足のキック。おお、Rivaldだあ。もう試合そっちのけで写真撮りまくり。
最初はボランチの位置に入って、そこからミドルパスで何度かチャンスメイクのお膳立て。左足の精度はバツグン。
だんだんポジションをあげていって、そりゃ全盛期には較べるべくもないが、デキは良かったと思う。
FKのチャンスが1度だけあったんだけど、それはGKのCaniが蹴ることになってたらしく、残念。


結局0-2で終了したんだけど、Rivaldの最後の勇姿が見られて満足。恐らく、もう観られないよな。Rivald。


もう点も入りそうに無かったし、帰りの足がどうなるのか見当もつかんし、タイムアップ前の23:45前くらいに出た。
来たときに見ておいたバス停で待ってると、ちょっとして23:50くらいにAv.Paulistaを通るはずの5119-10番のバスが来た。
おお、バス、走ってんじゃん。
勇んで乗る。バスに乗る客は意外と少ない。
暗い中、地図と、通りの表示を見ながら、「ああ、これはPaulistaまでは帰れるわ」と確信。
24:30近くにAv.Paulistaと   の交差点あたりに到着。メトロのエスカレータが動いていたので乗れるのかと思いきや、これはもう終わってた。ちょっと気色悪かったが、Ana Rosaまで早足で歩いて20分。ホステル到着。
まあ、かなり暗いけど人はそこそこ歩いてるし、店もチラホラ開いてるし、あのJohannesburgの夜よりも遥かにマシではあった。あんまりやらない方がいいとは思うんだけどね。こういうの。



P.S.
スナックとかドリンクの売り子はやはりここにもいるが、"PIPOCA"と書いて売っているのは"Pop Corn"だった。なんとなく気持ちは伝わるな。


P.S.2
こないだのEngenhãoもそうだったけど、Morumbiにも時計がない。時間に関する表示は一切無い。なので、キックオフ時間を押さえて置かないと、残り何分か判らない。Jリーグだとキックオフ時間キッチリやるけど、5分10分キックオフが遅れても普通みたいだし。