イラン戦 @ テヘラン

gowest_lookeast2005-03-25

やーっと試合の日だ。
メシ食って、10:30くらいにタクシーで出発。道はそんなに混んでなくて、11:15にはスタジアムに着いたんだけど、既にけっこうな人出で、中に入ると半分以上は埋まってた。まだキックオフまで7時間あるんだぜ!!


とりあえずMさんとメインスタンド2階のコーナーよりちょい内側あたりに陣取る。一緒にきたおっちゃんと、金欠パッカー君とははぐれた。
座ってしばらくは、周囲のイラン人から記念撮影攻めにあったが、そのうちみんな飽きてきたらしい。
しかし、こんなんであと7時間も持つのか?ってくらい元気に盛り上がってるし。あまり年輩の人がいなくて、若い奴らが圧倒的に多いからかもしれん。


14:00くらいには日本人エリアを除いてほぼ埋まる。キックオフ前に一度トイレに行こうと思ってたんだけど、通路も埋まり始めて戻ってこれそうになかったんで、あきらめ。試合終了まで9時間、ガマンすることにする。


照明スタンドの柱にも人が登り始めたが、これは警備に下ろされる。日陰になると、風のせいもあってちょっと寒い。ダウンジャケット持ってて正解だったわ。
人が埋まると、ウェーブが始まるんだが、このスピードが異常に速い。日本の3倍速はあるな。あっという間に一周してくるだよ。
あと、メインとバックの声のかけあい。あれは、やれと言われてできるもんじゃねえな。


試合前のアップとか、君が代では、大したブーイングはない。もしかすると、マスカットの方がひどかったかもしれないってくらい。


試合は、どちらも立ち上がりあまりよろしくないが、どっちかというと日本ペース。
10分くらいは押し気味に進むも、決定的なチャンスに至らず。こっちは高原の所でボールが収まらず、形にならない。高原は最後まで出来が悪かった。
頼みのヒデもあまりよろしくなく、キープ出来ずに当たり負け。イランの中盤の潰しが良かったとは言え、ヒデの所で負けると日本は苦しい。
ただ、イランもパスミスが多く、ほとんど形にならない。良かったのは中盤のプレッシャー。
両サイドは加地はいつになく良かったけど、アツは苦しかった。最初のマハダビキアとのマッチアップでスコーンとやられてから精彩を欠いた。


前半の失点はセットプレーから。俊輔が接触で外に出てる間のFK。ゴールそばに出たボールが競り合いになって、こぼれた所にハシェミアン。前はポッカリ。
競り合いの所で、ファウルくれるときはくれるんだけどな。まあ、仕方ない。ここはテヘランだし。これがサッカーだ。


前半は0-1で折り返し。まあ、1点なら取れそうな気配はあったんで、そんなに焦りはない。
高原だけは替えて欲しかったんだけど、ジーコ、アタマから替えないからなー。
しかし、不在になってみて、鈴木のもたらしていたものの大きさを思い知った。


後半、いい所でFK貰って俊輔が蹴るも、GKに弾き出されてCKになっただけ。CKは前半から何本もあったけど、チャンスらしいチャンスにはならず。俊輔は可もなく、不可もなくって感じだった。(ってことはダメだったことだな)


そして高原と共に、イマイチ機能していなかった玉田が柳沢に変わった後の65分、遂に福西のゴールで日本同点。

俺は立ち上がって、「よっしゃ同点!」と喜ぶ。
周囲のイラン人は怒ってるのか、「座れ!」とか「喜ぶな!」みたいな事をいってるみたいだったが、ペルシャ語ワカランし。
無視して、両手の人差し指を立てて「1-1やぞ、1-1」とちょっと挑発気味。


本当はもう1点取って、黙らせたかったけど、現実的にはきっちり守って1-1で1ポイントだよなぁ、と思ってたら、残り15分くらいでディフェンス崩されて、またもやハシェミアン


まあ、こっちは黙るしかないわね。イラン人は、左手の指2本、右手の指1本たててお返しとばかりに「2-1」。クソったれ!!
この後、数少ない出来の良い選手だったシンジ->小笠原、高原->大黒となるも、チャンスらしいチャンスもなし。
ずっとロスタイムに点取ってきたんで、最後まであきらめはしなかったけど。。。。


まあ冷静に考えると、あれだけ出来が悪い中、ほぼ同等の力量の相手にアウェイで2点やると、ポイントは難しいよな。


試合後は、周囲のイラン人の求めに応じて握手しましたよ。仕方がない。負けは負けだ。
スタジアムから出る途中、英語でHow are you? って声かけてくるんで、イヤミかと思いつつ、
"I'm not fine. You will fine. But I'm not." って言ってやりましたよ。


ただ、彼らはやっぱり親切で、試合の後の大混雑の中、車を拾うのを手伝ってくれた。
しかも、交通整理のお巡りさんにまで手伝ってもらったんだけど、お巡りさんは日本人のツアーバスを停めようとするも、Mさんと「日本のバスが一番停まってくれそうにないよねえ」と言ってたら、案の定、みなさん停まってくれない。
が、一台だけ停まってくれて、「乗れ、乗れ!」と言うんで、お巡りさんと手伝ってくれたイラン人のアンちゃんにお礼を言ってバスに乗り込む。


そしたら。


なんと、一番前に座ってるのは植田朝日さんじゃありませんか。
これ、ウルトラのバスかよ。。。。。
ううむ。確かに、数ある日本バスの中で、一番停まってくれそうなバスではあるな。
いや、別にウルトラの皆さんが嫌いなワケではない。8年前は俺も国立で大声出して応援してたクチだし、ジョホールバルではウルトラの前で立って応援してました。
ただ、ちょっと、なんか、ねえ。。。。
ウルトラのみなさん、弾丸で来てるらしくお疲れのうえに負け試合ということで、車内はカナーリどよーんとしたフンイキ。


ウルトラの皆さん、帰りのヒコーキの前にケバブを食って帰るらしく、どこかのレストランの前に停まったんで、若干の「一緒にどうですか」モードを感じつつも、植田氏にお礼と、来週の埼玉頑張りましょう、っつって別れる。
俺らは俺らで、ヤケクソ気味に高級料理店で晩飯。Mさんと二人で39万リアルも使ってしまった。周りはどうみても、テヘラン上流階級の皆さん。味は、さすがにバカウマだった。


夜中、ホテルに戻って、フロントの親切な兄ちゃんに「1時間後にチェックアウトするんで、タクシー、ヨロ」っつって、シャワー浴びて、ソッコーでパッキング。
むちゃくちゃ良くしてくれたお兄ちゃんにお礼。Mさんとは、今度バンコクで会おうね、っつって別れる。

空港に行くタクの運ちゃん、これが英語めちゃくちゃウマくて、おまけにやっぱりサッカー大好きで、自然とさっきの試合の話になる。向こうは勝って余裕あるからだろうけど、「日本は8年前のマレーシアではあんなに凄いサッカーやってたのに、今日はどうしたんだ。戦略もなにもなかったじゃないか」とか「ダエイが怪我で前半で引っ込んだのはラッキーだった。あいつは名前だけだ(これには凄い同感。ダエイは前半、何もしてなかった)」とかなんとか。
乗る前に、「空港までいくら?」って聞いたときも、
"Very Cheap. You've already paid 2 goals!!"
ときたもんだ。とりあえず、50000リアルあげたけどさ。

オーストリア航空のカウンターでチェックインして、イミグレ抜けたら、DFS周辺は日本人ばかり。マスコミ関係者も多くて、そんななか、井原とヒデが立ち話してるやん!


そんで、買い物して、ラウンジに入ったら、腰抜かしそうになった。
代表のみなさん、勢ぞろい。。。
宮本中心に談笑グループ。アツ・柳沢・福西らはPSP対戦中。曽ヶ端・本山・大黒などなどはカード。
唯一、中澤だけがポツンと離れて本読んでた。

ラウンジ内の日本人は俺一人。ちょっと、これは声をかけづらい。唯一チャンスがありそうなのは中澤なんだけど。。。。。


そうこうしてるうちにマネージャーらしき人が、「それじゃ、みんな、そろそろ行くよ」と呼びに来て、みなさん立ち上がる。
カード組は、最後までプレイしてたんだけど、終わってみんな出て行く。曽ヶ端がカードをまとめてしまうのにモタモタしてて、それを本山が待ってるんだけど、なかなかまとめられなくて、しょうがねえなあ、という感じになったところで、本山と目が合ったんで、こっちも苦笑いして、
「お疲れさんでした。来週もあるけど、頑張ろうね」
つったら、本山は「はい!そうですね!」と元気に言ってくれたんで、ちょっと安心した。


ウィーン行は定刻発。機内ではウトウトしただけだった。食事はパス。