ドイツ敗戦

gowest_lookeast2006-07-04

やっとドイツが止まった。
ドミは6人部屋で、俺のほかにはブラジル人3人、イングランド2人。さしづめ敗戦国サロンという感じだが、イングランド人も「やっとこれでドイツを見なくて済むな」と言ってる。(なお、ヒデの引退については彼らにとってもちょっとした驚きをもって受け止められている)


あんなに華のない地味なサッカー(22番だけは例外)で、ホスト国ってだけで残ってきたようなもんだったので、ドイツ人もうざい(今日もadidasのドイツのシャツは飛ぶように売れてた)し、イタリーよ、頼むから止めてくれ、と思いながら見てた。
今日の会場はヴェストファーレンで、思い起こせばイケてないGL初戦の後のポーランド戦、攻めながら点が取れずこりゃドローだ、と思ったロスタイムにノイビル(こっちではどう聞いても"ぬぅびる"としか聞こえない)の劇的ゴールが決まったのがここで、そこからかなりチームが変わったんで、ドイツにとってはゲンのいい会場ではあったんだが。


今更書いても後出しジャンケンにしかならんが、開幕前に優勝国についてMっちと話してた時に俺が挙げたのが、アルゼンチンとブラジル。欧州ならイタリー。

他の欧州勢はどうもイマイチだったんだよな。
イングランドは、ルーニー活躍が前提だったんで怪我から途中復帰してもいきなりトップフォームは無理だろうと。フランスはおっさん(知らなかったが、32ヶ国中で平均年齢は一番高いらしい)で体力が持たんと思ったし、ドイツ、オランダは小粒すぎ。どうせスペインは今回も裏切るだろうし、ポルトガルは眼中にさえなかった。(これは恥ずかしいな。ポルトガルは攻撃的でかつバランスの取れたいいサッカーしてる)

ということで、消去法で予想すると爆発的なディフェンス力と、爆発的ではないけれどある程度計算のできる攻撃力のあるイタリーが残った訳だ。まあ、こんな大雑把な予想は限りなく意味がないというのも判ってるんだが。


さて。試合。ミュンヘンの市街地でテレビが見られるところを探して開始15分くらいから見始めた。周辺にはイタリー人の応援も多少はいるが、大半は地元ドイツ人。フラッグなりシャツなりペイントなりの武装はしている。俺はと言うと、今日は無意味にアンペルマンのTシャツwww



見た感じとしてはイタリー攻勢。ボックス辺りまでまともな形で持っていくのはイタリーの方が多い。ドイツはカウンター、あるいはイタリーのミスから攻める形が多い。
攻めながら点が取れないという、イタリーのイメージに合わないジリジリした展開ながら、80分くらいになるとやや間延びして来た感じ。ちょっと嫌な予感。
ただ、やっぱりあのディフェンスは百戦練磨で、ガットゥーゾとかカモラネージあたりは、ファウルをしながらも心理戦をしかけて、ドイツを苛立たせていたように見えた。
後半途中でトニ→ジラルディーノに変わるが、ジラルディーノは大した働きができず。なんとなく、大舞台に弱いというイメージが出来つつある。


延長、立て続けに惜しいシュートがありながらも、それぞれバーとポストを叩く。しかも段々とドイツ攻勢になって、すげー嫌な感じ。
延長前半終了間際、ついにデルピエロ投入。
ここにきてトッティがイマイチ機能してなかったが、トッティも残ったまま。
その直後、俺様注目の22番オドンコルから、ポドルスキーにクロス。どフリーだったがヘディングを外す。これがドイツにとって最大のチャンスだったと思う。


延長後半は膠着気味で、またもやPKの予感。ああ、レーマンも調子いいけどこっちにはブッフォンもいるし、PKでもいいかなと思い始めたが、ハッと気がついた。
イタリーって、少なくとも90年以降はいつもPKで負けてないか?
俺の記憶が確かなら
90年 マラドーナ率いるアルゼンチンにPK負け
94年 決勝、あの有名なバッジオの宇宙開発でブラジルにPK負け
98年 フランスにPK負け
02年 韓国にPK負け
と思って調べたら、02年は延長Vゴール負けだった。まあいずれにしてもPKで負けてるイメージが強いのは否めないな。。。


うーん。これはどうなんだどうなんだどうなんだ。と思ってたら、遂に118分。ゴール正面のボックス内。混戦気味の所から、ピルロの素晴らしいショートパス。なんちゅう落ち着きなんだ、アレは。右に出たショートパスを、ダイレクトの左で蹴った(誰か不明)シュートは小さな弧を描きながらレーマンの指先をかすめてサイドネット内側に突き刺さる。


周辺にいた少数のイタリーサポは恐らく多少感情を抑えながらだったんだろうが、それでも声を上げてガッツポーズ。
ドイツ人は落胆とともに呆然と画面を見つめる。
残り2分。特攻で攻めるドイツながら、無情にもイタリーのカウンターが決まって2-0。これでドイツ人サポは完全に諦めて帰り始める。(オイオイ、最後まで見届けるのがサポだろう、と思った)


試合後、家路に急ぐのか、どこかで飲むのか、足早に歩いていくドイツ人。緑白赤のフラッグを振り回しながら嬉々として唄うイタリーサポ。Iナンバーの車も少なくなく、彼らだけがクラクションを鳴らしてミュンヘンの街を走る。


ということで、ドイツ人の皆さん、敗戦国サロンへようこそwww
いやあ、それにしてもフランスも残ってるし、やっぱ時代はブルーか??




明日は早めにスタジアムに行って、ゆっくり最後の試合の雰囲気を味わおうと思う。ここんとこ、30分前到着ばかりだったし。
そして、前の試合同様に、明日もJAPANのシャツを着ていこう。
フランスを応援したい気持ちもあるし、あと、理由としてはこっちの方が大きいんだけども、GLはほとんど対戦2ヶ国のシャツばかりだったのがトーナメントが進むにつれて、その試合での対戦2ヶ国以外の、負けたチームのシャツが目立つようになってきた。
勝ち進む前提で買っていたチケットで来てるんだろうけれど、やはりあれも一つのW杯におけるアイデンティティであることは間違いないわけで、なんといってもドイツに来られたのは世界で32ヶ国だけなのだ。(まあ、アイルランド人は気にせず緑のシャツで来てるけどwww)
ほかの160ヶ国くらいには、与えられていない特権として、
「メキシコ人です!」
とか
クロアチア人です!」
とか勿論
イングランド人です!」
って感じでそれぞれのシャツを着て来てるんで、
「俺だって日本人だぜ!!」
って胸張って行きたいやん。