ラサ到着

gowest_lookeast2006-09-15

未明にゴルムドを通過して、起きたら完全に砂漠状態。シルクロードでもありがちだった荒地が続くので、ツマランなあと思ってたが、しばらくして緑が張った平原・なだらかな丘陵地帯に入って、細々ながら川も流れ、遠くに白い山が見え始め、そこからは素晴らしかった。


きれいな海を見たり、あるいは潜っても、荘厳さみたいなものを感じたことはないけれど、山を見るとこれを感じてしまうのは、どういうことなのか、原因はよくワカランが、とにかく山はそういうもんだ。
ここら辺の風景を見るだけでも、ラサまで電車に乗る価値はある。と、言い切ってみる。


それから、本を読みながらだったんで、俺は見逃したしまったんだけど、五体投地でラサに向かう巡礼者の横を通ったらしい。乗客数名が騒いでた。見逃したのが悔やまれる。


ほぼぴったし48時間、18:20くらいにラサ到着。気持ち的にはもう1日くらい乗ってたかったくらいだが。
バスで市街地まで行って、YHまで歩く。荷物背負って、のしのし歩いてると、なんとなく息苦しい感じは、する。
しかも、市街地に入ると、街じゅうに漂う異様な臭い。最初は羊かと思ったけど、ヤクの肉。看板には「牛肉店」と書いてあるんだけど、どう考えても牛肉の臭いじゃないんで、どういうことかと思ってたんだけど、晩飯のメニューで判った。"牛肉"と漢字で書いてあるメニューの英訳は全て"Yak"。
つまり、チベットでは牛=ヤクなんだ。きっと。
我々が言う牛のことをどう言うのかは、ワカランが、とにかくここでは牛と名のつくものは全てヤク肉として出てくるに違いない。あるいは、牛乳さえも。。。
で、とにかく、このヤク肉の臭いがキョーレツで、ラサのチベタン側の市街地には、この、羊の倍くらいの臭気が漂う。羊には多少慣れているつもりではあるが、正直、これはキツい。 (そもそも、ヤクは見た目も可愛くないし、マズそう)


YHは最後の1ベッドが残ってて、なんとか確保。しかしこれが史上最大のドミで、なーんと29ベッド部屋。これまで12くらいまでは経験あったと思うが、29っていうのはドミとしても異常な多さ。ほとんど体育館にベッド並べた感じ。中国人もうるさいし、明日は宿移動だなー。


電車で同じコンパートメントだったフランス人おっさん&中国人おばさんと、偶然ここのYHで出くわして、晩飯食ったはいいが、奢って貰うハメになる。そんなつもりじゃなかったのにな。。。


夜、ベッドの中で気がついたが、心拍のスピードが尋常じゃない。やっぱ、かなり負担が掛かってるんだ、と実感。


「柔らかな頬」 桐野夏生
上下巻を一気に読了。
この人が描く女は本当にすごい。こういうのが俺の周りにいたら、できるだけ関わり合いにならないようにするのは間違いない。道端で会ったら避けて歩く。
あああ、読んでたのが桐野夏生じゃなければ、五体投地の巡礼を見れたかもしれないのに。。。