十数年ぶり、二度目の上京

7:00くらいの京成で成田。
さすがに浪人中の普段の日と違ってめちゃ混みだろう、と思ってたが、そうでもなかった。
ビジネスなんで、大手を振ってラウンジに。貧乏性まるだしで、ソバとか寿司とか、食いまくる。


新聞なんぞも読んでると(浪人時代と違って図書館で読む時間がない)、ハルバースタムが死んだ記事を発見。けっこういい歳だったとは思うが、ウッドワードと比べても俺は絶対にハルバースタムの作品の方が好きだし、自分が好きな物書きが死んでしまうという喪失感を久々に感じる。


機内は、GWなのにこんなんでいいのか、ってくらい空いてた。
北京までは映画1本でジャストの時間。「天国と地獄」(英題は"High and Lo"だった。クイズかよ!)を見てると、若い頃の仲代達也、加藤武名古屋章が出てたが、佐分利信と東野英次郎は、俺が知ってる頃と大差なく、思わずワロてしもうた。
真面目に通して観たのは初めてだったが、横浜が舞台やったんやな。これ。
西区浅間、とか知ってる住所が出てきて、「おおっ」って感じ。また、当時の横浜のアジアチックな感じ(ハングルの看板や食堂メニューが普通に出てくる)を見て、昭和30年代はああいう時代だったのだ、とちょっと驚き。


到着前に機内で渡された税関申告書。
それに全日空が日本語訳のコピーをつけて、機内で配ってたのだけども、
I am bringing into China's Custome territory having
"(non-residents) articles valued at over RMB2000 that will remain in the territory."

という項目でYesかNoかをチェックしなければならないのだけど、なんと、この文は
「(非居住者)中国国内で使用する総額2000元以上の価値の物品」
と訳されているのだ。こ、これはー、気付かないうちに相当な誤解を招くんじゃないでしょうかー。
ちょっといいデジカメとか持って行ったおっさん、おばはんは、Yesとチェックしちゃう可能性大。


だいたい、こんなもん一番無難な答えは全部Yesか全部Noのパターンで相場は決まっている訳だが、1項目だけ違うチェックを入れる日本人は結構いるに違いなく、まあ大した問題じゃないといえばそれまでだが、なんか、全日空、もうちょっとどうにかしろよ、とオモタ。


昼過ぎに北京着。
機内から出た瞬間に暑いと感じた。
バスに飛び乗って、駅まで1時間。車内も暑かった。
駅周辺、10年前に来た時には、上海行のチケットを探し求めてクソ寒い中(俺の人生での最低体感気温の記憶は、あの日の北京駅だ)でさまよった筈なのだけども、雰囲気はあまり思い出せない。


とりあえず駅前のYHに入るも、ドミもシングルも満杯。仕方なく、ツインに入る。シャワーもトイレも共同なのに、160元も取られた。


荷物置いて、地下鉄で西単へ。
しかしこれが恐らく10年前と変わってないんだろうけど(これもよく覚えてない。何かに書き残した記憶もない。一応、社内メールで雑記を書いたんだが、あれはどこかにないんだろうか。誰か持ってない??)、しょっぼい藁半紙みたいなチケットを窓口で売ってて、これを買って、ホームに降りる階段の前でおばちゃんに渡すという、チョー原始的な状況。
かと思えば、頻繁な利用者はスイカ/パスモ同様に非接触ICプリペイドカードを使っており、おばちゃんの横に読み取り機が置いてあるのを使う。
なんなんだ、一体。
来年のオリンピックまでには、最低でも上海とか広州みたいな自販機対応チケットになるんだろうな、オイ。
言葉も通じないし、チケット買うのに大変な思いをする外国人も多いと思うぞ。


車両乗り降りの際に、降りる方に構わず乗り込んでくるのも相変わらず。まあ、これは中国全土でそうだし、教育で少しずつどうにかするしかないんだが、来年までにどうこうするのは、絶対不可能。おそらく最速でもあと10年はかかるだろうし、50年かかってもできないかもしれない。もっとも、50年かかってこの程度のことが出来ないとしたら、中国は世界の物笑いだろうが。


夜は西単で、砂鍋白肉。ばかうま。