日本女足是漂亮

gowest_lookeast2008-08-21

昨日から決めていたのだけど、今日は午前中はオフ!
その気になれば女子ビーチバレー3決/決勝をやっている筈だし、卓球も見られるけど、少なくとも後者はチケットを取るのが大変そう。後できいたが、ビーチバレーにチャレンジしたMっち曰く、
「全然ダメ。チケットなくて、探してる奴だらけで、どうにもならん値段ばかり」
だったとのこと。


とにかく、めちゃくちゃに疲れてるので、競技にかられて朝起きなくてもいいってだけで嬉しい。
とはいいつつも、朝は普通に起きる。外は雨。貴重なフリータイム。キックオフ18:00のところ、工人体育場には15:00集合予定。


ということで、大望路まで行って、モールをぶらぶら。ここのOriginalsで三里屯では売り切れてた水色のBeijingをハッケン。即買い。しかし、非常にハイソなモールで王府井にある東方新天地とはエライ違い。(モール内のモニターでも競技を中継してて、生中継で愛ちゃんが中国人のチャンピオン相手に対戦中)
この旅で初めてスターバックスに入って、ちょっとメモをまとめたりしながら、しばしまったり。


昼過ぎに部屋に戻ったらTちゃんはいなかったので、ウエンツ(部屋の掃除係。恐らくウイグル系の血が入っており、ウエンツにちょっと似ているので俺が命名した)にカギを開けてもらって、部屋でまったりしてたら、Tちゃんが戻ってきて驚いた。メシ食いに出てたと。でっきり現地集合と思ってたんだが。


タクで工人体育場へ。Mっちと合流。
天気も悪いし、絶好のチケット買い日和。
定価はA座800 B座400 C座200 D座100。
元々500元以上出す気はなかったので、BかCでいいや、と思っていたのだけど、どうみても完全な買い手市場。雨も降ってるし、屋根のある席を選んでスタンドも選び放題な上に、既に定価割れ。
事前にギャグで、「A座500元なら買ってもいい」って言ってたんだけど、そんな状態ではなく、これ、A座200元くらいで買えちゃうんじゃね?というくらいのイキオイ。
声かけてくる奴らのチケットを見て、まずはB〜D座は即却下。A座の場合は事前にゲットしていた座席図で位置を確認して、ど真ん中以外は「つぇが、ぷーはお(これ、席が悪い)」で突っぱねる。ど真ん中で、かつ屋根がある席だけは「さんじゃん、りゅーばい(3枚600元)」と言うと、向こうは唖然とした顔になる。
だけど買い手、ぜんぜんいないじゃん。俺らくらいだぜ。あとの200人くらいはみんな売り手じゃん。数時間後には紙クズだぞ。それにここまで散々ダフ屋にプレミア払ってきたんだから、ここで買い叩かなくてどこで買い叩くんだ、みたいな。だいたいチケット持ってれば高く売れる、と思い込んでいるバカが多すぎ。
小さいハコならともかく、ここ、5万人入るんだぜ?
恐らく、鳥の巣のチケットにしても、余程のことが無い限り定価に近いところで買えてると想像する。


そんなこんなで、ダフ屋を蹴散らしながら安くていい席を探しているところで、フジテレビのカズ渡辺に遭遇。カメラクルーを引き連れて、日本サポを探している様子。
つーか、おらんがな。日本人。少なくとも、目立つ形では。そこで俺は青のNIPPON Tシャツ。Mっちは06年バージョンレプリカ(厳密にはレプリカのレプリカ)なので、飛んで火にいるなんとやら、画的にはまさに彼らが求めている格好をしていたわけで。是非、一言お願いします!!とか言われて、Mっちは乗り気だったんだけども、
「いや、ちょっとテレビはマズいよ」(けっこう大胆に休んで来てるし)
ということで断る。カズ渡辺はめちゃ残念そうだったけれども。しかしキミ、日本に帰ったら大変だぞwww


うろうろしながらも、待てばA座を200で買えるというのは確信してきた。
あとは3枚連番で、かついい位置のA座。
俺がおしっこしたくなったので、カンペを渡してしばらく2人で探して貰ってた間に、2人のダフ屋に候補が絞られた。メインスタンド屋根ありのチョー良さそうな席3枚で900元までは行ったと。で、恐らく向こうも売りたがってると。(実際、買い手はめちゃくちゃ少ない)
で、どうする?と言われたので、「いいんじゃない。2400元が900元だべ。キックオフまで1時間切ってるし、上出来じゃん?」ということで決定。
あーあ。他の奴ら、バカだよなあ。もう買い手は減っていく一方なのに。


入場。驚いたことに、使い捨てのカッパをくれた。凄いな中国人。日本でもこれはくれないぞ。もっとも俺らの席は屋根あるし、青いカッパなら言うことなかったけど。
ともあれ勝つぞと。今日は、勝つぞと。日の丸をマントにしてうろうろしてると、「うわ、こいつ日本人やん」みたいな反応も多少。


声援は圧倒的にドイツの方が多く。ただし、君が代の時に、特にブーイングはなく。日の丸マントを外して頭上に掲げて、久々に気合を入れて君が代を唄った。
(サッカーって、勝ち負け関係なく国歌を唄えるという稀有な競技であることに気がついた。他の競技は金メダルを取らないと唄えない)


で、試合。
完全に日本のペースだった。ドイツは日本のパス&ムーブを全く捕まえられない。マジであれは美しいサッカーだった。フォーメーションは中盤フラットの4-4-2。イングランド式の中盤フラットの場合、傾向としてはサイドハーフが攻撃型、センターは守備型になることが多いと思うが、センターハーフに入った澤が攻守にわたってまさに獅子奮迅。それだけこの1戦にかける意気込みが凄かったんだと思うけれど、バケモノか。あの女。
Mっちと2人して「すげーな。澤。全部アイツがやってるぞ」
トップはサイドに開いて、ハーフと絡みながら数的優位を作って、最後に中で勝負、という方法はかなり徹底されており、何度か決定的なチャンスを作ったが、最後のヒト山が越えられず。
これはー。いい感じなんだけど、今のうちに点取っとかないとまずいぞ。(どんな試合だって、優勢な時間帯にキチンと点を取るのが強いチームだ)


後半突入。さすがに飛ばしすぎたのか、読まれてきたのか、日本の精度が落ちて、蹴りあいになる。こうなるとフィジカルで圧倒的に不利。澤だけは相変わらず狂ったように走っていたけれど。
ううむ。これはよろしくない展開。守備に大きな破綻はないし、ドイツも疲労はある筈だけど、こりゃ1点先に取った方が勝つなあ。
と考えていたところに、サイドから侵入されて失点。あの形でボックスに侵入されると苦しい。疲れからかマークもちょっと甘かったのと、付いていても止め切れなかった可能性が高い。シュートは悪くなかったけど、いいGKなら止めていたかも。(Mっちが再三言っていたように、日本のGKは致命的に小さい。栗原とか木村沙織みたいのだったら。。。)


ゴールの直後、スタジアムは大歓声。当然のようにドイツを応援する中国人が圧倒的に多い。こっちは座って固まったままピッチを見つめるしかない。くそ。
1点なら取れる可能性はあると思うんだけど、ただ1点取ってPK戦になっても、GKを考えると五分五分というよりも、若干ドイツに分があるのかも。
残り15分くらいでボンバー荒川を投入するが、前半のようにボールを支配できないので、ジリジリ。
そして、終了間際にドイツの2点目。。。


結果は負けで、勿論めちゃくちゃに悔しくはあるけれど、その反面、やるだけやったという気持ちもあった。
少なくとも、宮城でトルコに負けた後、ドイツでオーストラリアやブラジルに負けた後のようなモヤモヤとした不完全燃焼感はなかった。
マジで、やるだけやった。泣けてくるくらい、よくぞあれだけやった。
何人かの選手はタイムアップの瞬間倒れこんだが、澤は丸山を捕まえてなにやら口論みたいに見える。
ドイツの選手はウイニングランの後、早々に引き上げたけれど、日本チームはピッチに残って最後の円陣を組んだ後、場内に挨拶。ここでは再三ブーイングしていた中国人も拍手。だけど、これは日本が負けたからで、もし勝ってウイニングランしていたらそこで拍手が起きたかというとそれは疑問。俺は、挨拶の間、日の丸を掲げ続けたけれど。


試合のstatsを確認すると、ポゼッションは日本の52。シュートはドイツ11の日本9。しかし枠内シュートはドイツ6に対して日本7。結果は負けだけど、強豪相手にこれは立派な数字じゃないか。男子がイングランドやアルゼンチン相手に、ここまでの数字を残すのはほぼ不可能だろう。日本がいかに頑張っていたか、数字には如実に現れている。これはサッカーに限らず、どの競技の選手に対してもそうだけども、正直、また4年後に頑張れ、なんて無責任なことはとてもじゃないが言えない。ただ、今日の試合を見た人間は明らかに日本のサッカーの方が美しいと思ったはずだし、この路線でこの先も続けて欲しいとは思う。(言葉で言うと簡単だけれど、実際にやるのは大変だ)


三位決定戦が90分で終わったので、決勝のキックオフまでまだ1時間以上ある。
勝てば絶対に決勝の後のメダルセレモニーまで残るつもりだったが、負けたし「どうしよう?」といいながらも何となく腰が重くなって、とりあえず前半見て決めるか、ってことに。


決勝はブラジルvsアメリカ。
もう完全にヨソの家の話なんで、
「ブラジルの11番、ちょっと可愛くね?」とか
「ブラジルのキャプテンは幸薄そう。しかも名前がタニヤってヤヴァいだろうwww」とか
どうでもいい話ばかりしてたんだけど。
あとは試合中にガイドブックなんぞを見ながら、「この後、なに食う?」とか。
恐らく周囲の中国人には「コイツら、立ち直りが早いな」と思われていたに違いない。


ブラジルは男子同様に、いや男子以上に圧倒的な個人技のサッカー。
前線の選手はとにかく勝負を仕掛ける。あれはあれで勝負の瞬間は見もの。10番と11番(特に10番)はバケモノで、お前、ジダンロナウドか!というような個人技。10番が持つ度に場内は沸く。しかし攻めるブラジルも、ゴールは割れず。
試合自体の見所は、ブラジルの個人技(と、それを止めるアメリカディフェンス)だけなんで、退屈と言えば退屈な試合。



どうする?とかいいつつ後半も終了。後半の後半くらいからブラジルが攻め疲れしてきたのか、ちょっとアメリカが盛り返した感じで、延長突入。
そして延長突入直後、アメリカがあっさり先制。
そんなバカな、というブラジル選手の気持ちが手に取るように判る。そしてブラジルが総攻撃。
残り時間だけはスペクタクル。それまでブラジルはボールを持っても単発の個人技で1人止まればそこで終わり、という感じでどうも淡々と進んでいたんだけど、ここから一気に連動性が高まって面白くなった。最初からやれよ。オイ。


メダルセレモニーは、見なかった。
タイムアップの後、呆然するブラジルチームを見ながら、俺らも帰る。
地下鉄2号線東四十条から雍和宮まで行って、5号線に乗り換えて北新橋へ。
例によって、既に24:00過ぎなのに、食事が出来る店がズラリと並んでいて、驚く。なんだよ、ここならどんなに遅くなっても食えたんじゃないか。もっと先に判っていれば。まあ、でも今後来た時は、どんなに夜遅くなってもどうにかなるな。マジメな話、こういう情報は旅をする上では極めて重要だ。


雨が上がったとはいえ、涼しいというか、肌寒いくらいだったので、鍋。
鍋は旨かったが、食ってる途中Tちゃんの携帯に「ソフトボール、金メダル!」の情報。
ええええええ、まじでえええええ?!
アッチが当たりだったのかよおおおお。
だって、勝つ可能性は20%だって言ったじゃーん。5試合のうち1試合の、1試合が先頭に来たってこと?
まじかよー。
いや、勝ったのは勿論うれしいんだけどさあー。
そら、仕方がないといえば仕方がないんだけどさあ。
せめてなでしこが勝って銅メダル取ってたら、それはそれで歴史的な瞬間だったんだけどさあ。
自分の判断とはいえ、ここまで来て、見損ねたというのは、そりゃもう途轍もないショックなわけさ。orz


グチ垂れながら、「まあ、ええわ。俺らには野球がある!」とか言いつつ、鍋は3人で245元ナリ。