Irene

gowest_lookeast2011-08-27

この書き出し現在時刻は、米東海岸時刻27(土)4:07。16:12ではなくて、4:07AM。


昨日の夜、Metsの素晴らしいゲームから戻って、帰りに買った吉野家の牛丼(3回目)を食った後で、最後にメールをチェックしたら、そこから大変なことになった。


100年ぶりくらい(ウソかホントか、1893年以来だと新聞には書いてある)のハリケーンIreneがNYを直撃しそうだということで、一昨日あたりからなにやらニュースで騒いでいたが、俺にとってはまさに正真正銘の「どこ吹く風」
NY直撃時間は27(土)夕方。
俺のNY脱出便は27(土)10:00
ギリでセーフやん。


しかし、甘かった。
UAからメールが届いてて、どうも早々にcancelが決まったらしい。
えー、マジで。
どないすんねん。


Webでstatusチェックしろ、と書いてあるので、そんなの何か出来るのかよ、と思いつつアクセスすると、電話しろ、というメッセージが出た。完全にナメられてるw


電話前に、理論武装するべく、色々と調べて代替ルートを探すも、明日のNY便は概ね"Cancel"。一部残ってるのもあるが、ホントに飛ぶのかどうかも怪しい。そもそもNYからWashingtonだのBaltimoreだのに飛ぶ便に乗っても、そこからどーすんだ、同じ東海岸じゃん、って話にしかならんし。
とにかくChicagoまで行けば、そこからの成田便は普通に飛ぶはずなんだが、肝心のNY脱出便が、どうにもこうにも。


ロビーでは明日の出発組(当然、ハタチ前後と思われるガキが多い)が、いろいろと騒いでるが、現時点でStatusが"On Time"でも信用できねえよ。というかこれ、もう飛ばねえ可能性の方が圧倒的に高いぞ。きっと、来る便だってないし。お前ら、もっと想像力を持った方がいい。
とりあえず空港まで行くって奴もいるけど、足も止まることを考えると、行ったらもう市内には帰って来れない可能性大だと思う。しかも対応は航空会社にもよるだろうが、ホテルの提供は無い可能性も大だと思う。機材不良だとあっちの責任だけど、これ、自然現象だもん。ターミナルで寝ろって話にしかならんぜ。水とサンドウィッチくらいは出してくれるかもしれんけど。それか、FかせめてCのチケット持ってるならホテルが出るかもしれんが、どうせみんなYだろ。
いや、寝ろといわれれば、アマゾン難民船で4泊5日した俺にとってはムチャクチャな話ではないが、それでも出来ればベッドで寝たいわ。


で、幸か不幸か、俺の便はもう飛ばないのが決まってるし、じゃああとはどうなるんやって話。
各種報道を見るに、土曜の夜の直撃から後、日曜も街の機能停止というのはほぼ既定。昨日の試合中も、土日のゲームは中止決定済なので払い戻しとダブルヘッダーに日程のアナウンスがガンガン流れてたし、新聞にもイベント系は全部cancelって書いてたし。。
そうなると、とにかく29(月)が何かと混むのは間違いない。俺はなんとしても30(火)には東京に戻りたいから、最悪でも29(月)には乗りたいんだけど。。。
だって、31(水)には何が何でもハロワと免許の更新に行かねばならんのだ。


ということで、とりあえず2AMにも関わらずUAに電話するも、オペレータに繋ぎます少々お待ちください("Thank you for your patince..."とかなんとかそんなの)アナウンスの無限ループ状態で全然繋がらず。受話器持ったまま1時間くらい粘ったか。恐らく殺到してて、パンクなんやな。
ここで頼りになるのが判ってる男、T。


恐るべき事に俺がCiti FieldでのんきにMetsの試合(何度も書くが、素晴らしかった!)を見てた時に、Tからは、
「ハリケーン大丈夫?」メール(そもそもオマエ、なんでそんなこと知ってるんだ?!)
が来てて、しかもこっちの金曜未明は日本の土曜午後ということで、俺はアナウンスの流れる受話器を握ったままチャットでも繋がってたので、
「こっちでは電話が繋がらんから、そっちで日本のコールセンターに電話してくれ。東京の方が絶対に繋がるから。こっちはもうムリ。ルートとか対応は一任するから」
ということで依頼。


やり取りくらいで10分で、とにもかくにも29(月)の脱出便の確保に成功。素晴らしい。持つべきものは、あうんの呼吸で勝手が判ってる友人だ。
元々、NewarkからO'hareに飛んで、O'Hareで成田便に乗り継ぐ予定が、La GuardiaからWashington Reganに飛んで、Washington Dullesまで自力移動して、Dullesから成田便という変則ルートになった。しかし贅沢は言えない。少なくともジリジリしながらいつ出るか判らないキャンセル待ち地獄には陥らずに済んだ。しかも、空港で寝なくて済むし。


やれやれ。この時点で3:30だぜ。
ということで、とりあえず水と食べ物の確保。明日ってか今日だが、商店がどれだけ開くかは全くワカラン。本当に直撃なら午後は壊滅の可能性大。今はまだ雨も降ってないし、今のうちだー。(新聞にも「水と食料は確保するように」という市当局のコメントがあった)
1Lの水を3本、オレンジジュース、チョコバー、クッキー、ポテチ。


まあしかし、こういう体験も、くぐりぬければそれなりの話にはなるので、それはそれでいいんだが。全てはちゃんと東京に戻れれば、の話で。





現在27(土)9:00AM。
レセプションは6:30に開くって話で、G-SHOCKのアラームを6:15に設定して寝たが、気付いたら7:45。
やばい!
と思ってダッシュで降りたが、まだ開いてない。。。
何なんだ、いったい。


8:15くらいから並び始めたので、俺も並ぶ。
で、ほんの5分前に、どうにか部屋の延泊を確保。やっとこれで落ち着いた。とりあえず寝床の心配は要らない。
市内交通は、12:00以降全停止。各空港も12:00以降の発着は無いことになったらしい。
Tのヘルプも含めて、早めに動いて良かったわ。
まだ雨は降ってないが、進路は完全に直撃っぽい。
こうなると、小学生並みの思考回路を持つ俺は、
「スゴいやつ、こないかなあ。わくわく」
とか思ってしまうのであった。まさに台風前日で臨時休校を期待する小学生。





現在11:20AM
10:00くらいに外に出て朝食。休んでる店もあれば、開いてる店もある。まだ風はほとんど無い。
つーか、全然飛べるじゃん。くそ。
デリで軽く朝食を摂って、サラダとベーグルを買って戻ろうとしたら、ちょっと雨が降り始めたのが10:30くらいか。
YMCAに戻って、3空港のボード(凄いことに、ロビーにこれがある)を見ると、軒並み"Cancel"の嵐。なぜか13:50JFK発の東京行と夕方のRio de Janeiroだけ"On Time"。この東京行、飛ぶんならこれは物凄くうらやましい。DLだけどw
隣の公衆電話では、航空会社に電話をかけてるお姉ちゃんが、「9月1日?!」とか言ってるw きっとそれまで空いてないんだ。めちゃくちゃやな。
けど、さっき外に出て歩きながらふと思ったんだけど抑えた29(月)朝のフライトも、結局ギリまでワカランよな。機材繰りもあるやろし。そう考えるとstatusのチェックは欠かせんなー。


とりあえず今はジタバタしても仕方ないし、シャワー浴びてTV見てると、スピードが落ちてNY襲来は夜中過ぎだと。明日の朝にかけてがピークだと。
つーか、だったら飛べよ。まったく。





現在19:15PM
3時間くらいしか寝てなかったので昼寝してた。
こういう時のニュースはやたらと楽しい、と思うのは俺だけだろうか。
雨はときおりドーンと降るが、総じて言えば大したことない。風はちょっと出て来たかなあ、という感じ。ハリケーンと知らなければ、
「今日は天気悪いね」
という感じではないかと。





現在20:00PM
ちょっと外に出てみた。運がよければ晩飯調達できるかも、というのもあって。
外に出ると、雨が強くなってるのは判る。ただ、風はぜんぜん大したことない。やはり「天気悪いね」の範疇。
ただ、ほとんどの店は閉まってて、街は暗い。ここがManhattanのmidtownとは思えないほど、暗い。
当然バスは動いてないけどタクは走ってて、拾えないこともないって感じか。
ラッキーなことにLexingtonと46thの角にあるデリが開いてたので、中に入るとサラダはもう無かった。ローストビーフのサンドウィッチを調達。部屋に戻って朝に残したサラダと一緒に晩飯。


TVを見てると、"Irene is still on a truck to hit NYC"だそうで。
しかし、「日本の津波みたいにはなりません」というコメントを聞いてるとなんだかバカにされてるような気さえする。
まあ、あの映像のインパクトは9.11のそれに匹敵すると言っても過言ではないので、大真面目に言ってはいるんだろうけれど。